LIXILは建材・住宅設備最大手として押しも押されもせぬ存在だ。窓・サッシやドア、インテリア、トイレ、キッチン、バスなどが主力製品。生産拠点は国内36、海外39を数え、日本を代表するグローバル企業でもある。折しも、今年は同社の基礎をなす旧トステムと旧INAXが経営統合して四半世紀の節目にあたる。
トステムとINAXが経営統合
LIXILは2001年、トステムとINAXが経営統合して共同持ち株会社「INAXトステム・ホールディングス」(2004年に住生活グループに社名変更)を発足したことに始まる。両社の実力経営者が大同団結を決断した。
当時、トステムのトップは後発の同社を一代でアルミサッシ最大手に育て上げた潮田健次郎氏。かたやINAXはタイル・衛生陶器の同社をキッチン、洗面台、バスなどを含めた住宅設備メーカーに転身させ、“中興の祖”とされた伊奈輝三氏が率いていた。
同業大手の買収に動いたのは2010年。持ち株会社のもとに、キッチン・流し台などのサンウエーブ工業、サッシなどアルミ建材の新日軽を加え、陣容を拡充した。
次いで2011年、持ち株会社にぶら下がっていたトステム、INAX、サンウエーブ工業、新日軽、東洋エクステリアの5社を統合し、「LIXIL」として再編した。
LIXILはLIVING(住まい)とLIFE(人生)を掛け合わせた造語。トステム、INAXは製品ブランドとして現在も続く。
傘下5社の統合を受け、2012年に持ち株会社の名称を「LIXILグループ」に改めた。その後、2020年に持ち株会社を廃止。これに伴い、新生LIXILが誕生し、今日にいたる。
グローバルリーダーへ米欧で大型買収
「住生活産業のグローバルリーダーを目指す」ー。こんな掛け声とともに、海外でのM&Aにアクセルを踏み込んだ。
米国住宅設備大手のアメリカンスタンダードを買収したのは2013年。北米市場での事業基盤を確保するのが狙いで、約530億円を投じた。
アメリカンスタンダードは1875年設立の名門で、トイレをはじめ、水栓金具、バスなどの水回り製品を手がける。LIXILは2009年に同社のアジア事業を買収していたが、本命の米国本体の事業を取り込んだのだ。
ハイライトは2014年。ドイツの住宅設備大手、グローエを日本政策投資銀行と約3900億円で共同買収したのだ。2016年に政投銀の持ち分を取得し、グローエを完全子会社化した。グローエは浴室・キッチン用などの水栓金具で欧州最大シェアを持ち、トイレや洗面台なども展開する。