売上高1.5兆円前後で足踏み

LIXILの2026年3月期業績は売上高0.4%増の1兆5107億円、営業利益4.3%減の284億円。新設住宅着工の低迷で新築向けの売上高が伸び悩んだが、水回り製品を中心とするリフォーム需要が堅調に推移し、増収を辛うじて確保。営業利益は米国事業で追加の構造改革費用が発生して減益となった。

M&A Online

(画像=「M&A Online」より引用)

海外売上比率は約35%。欧州、アジアが各1800億円前後で、北米が1500億円弱で続く。規模は小さいが、近年、中東、アフリカでも売り上げを伸ばしつつある。

ただ、売上高全体は伸び悩んでいるのが実情だ。売上高のピークは2016年3月期の1兆8905億円で、現状はこれを4000億円近く下回る。コロナ禍後は1兆5000億円近辺での攻防となっている。

この裏には構造改革の一環として2020年、ホームセンター子会社のLIXILビバ(現アークランズ)と、ビル用建材のカーテンウォールを手がけるイタリア子会社のペルマスティリーザをそれぞれ大型売却したという事情もある。

ただ、2010年代前半に中長期目標として売上高3兆円(国内2兆円、海外1兆円)を掲げていたことからすると、目論見が外れたことは否めない。

M&A Online

(画像=「M&A Online」より引用)

※売上構成は2026年3月期時点

トップ人事で“お家騒動”の勃発も

経営停滞の一因として思い出されるのはトップ人事をめぐる“お家騒動”。2018年秋から翌年にかけてのことだ。

2016年からCEO(経営最高責任者)を務めていた瀬戸欣哉氏が実質解任され、旧トステム創業家出身の潮田洋一郎氏がCEOに就いた。瀬戸氏は事実上の委任争奪戦となった株主総会で勝利し、CEOに返り咲き、現在までそのポストにある。

瀬戸氏は住友商事出身で、工具ネット販売のMonotaROを立ち上げ、上場企業に育てた。その辣腕を見込んだ潮田氏が「プロ経営者」として招聘したのだったが、思わぬ事態に発展。会社の信用を揺るがすことになった。

再登板した瀬戸氏は事業の選択と集中による構造改革、持ち株会社制廃止による意思決定の迅速化、本社移転などを通じた事業基盤の再構築や収益力の回復に力を注いできた。

国内事業、リフォーム比率47%に

2025年の国内住宅着工戸数は74万戸と62年ぶりの最低水準となった。こうした中、LIXILはかねてリフォーム市場に照準を合わせてきた。

戸建住宅、マンションを問わず住宅リフォームの主戦場は何といっても水回りの設備機器やインテリア領域。こうしたリフォーム需要にほぼフルラインでこたえられる態勢を整えているのがLIXILの強みだ。

実際、国内事業におけるリフォーム売上比率(2026年3月期)は全体で47%、水回りだけだと57%に達するという。