IoT
(写真=Thinkstock/Getty Images)

昨今、さまざまなメディアで“Internet of Things(IoT)”について語られている。これまでは、一部の先進的企業による取り組みが中心だったが、いよいよ多方面でも本格的に導入を開始する時期にきている。なぜならIoTは、既存のビジネスモデルを構造的に変革しようとしているからだ。これは既存のビジネス界にとって大いなる機会であり脅威でもある。ここではIoTの概念や今後の展開を見ていく。


IoT(モノのインターネット)とは

IoTとは、「モノのインターネット=Internet of Things」の略であり、パソコンやサーバーなどのIT関連機器が接続されていたインターネットに、それ以外の多種多様なモノを接続する技術を意味する。2014年から注目を集めており、ビジネス誌でこの言葉を見ない日はないといっても過言ではない。

従来のインターネットは、人と人、あるいは人とモノを結びつけるものであり、利用者が主体的に操作することで、情報のやりとりを行ってきた。片やIoTのコンセプトはモノ自体が自律的に情報を発信し、相互に情報交換し制御しあうというもので、モノにセンサーと通信モジュールが搭載され、モノ同士がスマートフォンやクラウドと連携する形が1つの基本形となっている。あらゆるモノがインターネットに接続されていくのである。

IoTの発展を裏付けるかのように、2014年11月IT分野の調査・助言を行うガートナー社は、2015年には49億個ものインターネットにつながるモノが利用されると予測。また、ITの専門調査会社IDCも世界のIoT関連市場が2020年には3兆400億円にまで拡大すると伝えている。


コマツが開発した“KOMTRAX”というIoT

IoTは実は既存の技術で、古くは工場内の機械の制御や、エレベーターの監視などに採用されてきた。一部の企業では以前から取り組みがなされており、代表的な例がコマツ社のコムトラックス(KOMTRAX)である。

コムトラックスは建設機械にGPSやセンサーを取り付けることで、建設機械の所在地や車両状態、稼動状況を携帯電話や通信衛星経由でデータ収集する。この技術で建設機械の故障原因を推定し、予防保守に活用することで修理コストを削減することができた。また遠隔操作でエンジンを停止させて盗難防止にも役立てているなど、モノのインターネットの概念をビジネスモデルの中心に据えた成功事例である。


モバイル(ウェアラブル)・ホーム・産業の3領域で活躍するIoTの未来

IoTの適用範囲は広いが、主にモバイル(ウェアラブル)領域と、家電や住居といったホーム領域、産業領域に分類される。

モバイル領域では、代表例としてApple 、Google が取り組むウェアラブルデバイスを介した健康管理システムなどが挙げられる。ヘルスケア業界はもちろんのこと、早くからウェアラブルデバイスへ取り組んできたナイキ や、フィットネスアプリケーション企業を買収したアンダーアーマー といった、スポーツメーカーからの参入も見込まれる。

またセキュリティ業界のセコム <9735> などはビデオカメラや動作感知装置などのホームセキュリティシステムに対して、ホーム領域で積極的にIoT化を進めている。そして産業領域では物流業界を代表する日本通運 <9062> がトラックにセンサーを装着し、物流走行経路や渋滞時の走行、ブレーキの挙動などを分析するシステムの活用を始めている。さらには自動車業界でもGoogleが参入を試みている。

IoTの革新によって、これまで関連性のなかった企業が自社の業界に新規参入し、業界にパラダイムシフトが起こりつつある。(ZUU online 編集部)

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