黒字倒産,当座比率,流動比率

(写真=Thinkstock/Getty Images)

貸借対照表と損益計算書を見ても見抜けないものに、「黒字倒産」がある。

赤字の会社が倒産するのは誰にでもわかる。しかし黒字の会社が倒産するとは、夢にも思わない。ではこの黒字倒産を見抜くにはどうすればよいのか。それが「キャッシュフロー計算書」を読み解く力である。

経営者の方なら、決算の際に必ず目にするキャッシュフロー計算書。「今現在どの程度キャッシュが手元にあるかどうか」を表示している計算書である。たとえ銀行からの借入金であっても、今現在手元にあるキャッシュが多ければそれだけ自由になるお金がある、と判断されるのだ。

損益計算書の経常利益を気にしているだけでは、実は売掛金などの売上債権に気づけないことをご存知だろうか? 売り上げが上がればそれでいいというものではない。ものが売れていても肝心のキャッシュがなければ、それはお金が回収できていないことになる。

つまり売上債権が多ければ多いほど、「売り上げはあるのにお金がない」という事態になり、黒字倒産を招く原因になるのだ。このようなキャッシュの流れは、キャッシュフロー計算書でしか見抜くことができない。

また、貸借対照表や損益計算書上は減価償却費を現金同様『物』と判断する考えが主流だが、キャッシュフロー計算書では実際のキャッシュでの出入りはないと考える。その意味では、実際に則した経営状況を示しているといえる。


キャッシュフローの見栄えを良くする

キャッシュフローの見栄えを良くするには、仕入れの支払を先延ばしにする、つまり買掛金の支払を先延ばしにして売上債権の回収を早くする、という方法がある。だが、実際そんな都合のいい方法はなかなかできない。ではどうすればいいのか?

まずは無駄な投資を控えること、である。また売先からの前払いを増やすことも有効だ。さらにいえば、借入金を増やせばキャッシュを多く持っていることになり、健全にキャッシィの回っている会社のようにキャッシュフロー計算書を良く見せることが可能になる。