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(写真=PIXTA)

30歳、2歳の子供がいる母親です。年金暮らしをしている母親(63歳)から「そろそろ学資保険を考えなさいよ」と言われました。母は、私が小さいころ、学資保険に入らず、預貯金の管理で学校に入れてくれたため、学資保険には詳しくないようです。聞く相手に悩み、また新ママでいろいろわからないため、教えてください。

定期預金と学資保険の比較を見たところ、学資保険には、例えば辺戻率が110%を超えるものもあるみたいです。良さそうに聞こえます。定期預金よりも、強制的に子供の教育資金を作っていけることや、契約者である親(つまり私)が死亡したり、病気になって収入がなくなった場合、その後の保険料が免除になるなどがあると思います。しかし、保険屋さんではデメリットをなかなか教えてくれないイメージがあります。メリットとデメリットを教えてもらえますか?


メリット1◇親の死亡・高度障害時にも保険金が受け取れる(保険としての機能がある)

学資保険にはその名の通り、保険としての機能があるので、契約期間中に親が死亡したり高度障害になった場合でも、契約時に設定した満期金を受け取れます。

その際、その後の保険料は免除になるので、教育資金を確実に確保できますし、会社によっては、保険料の免除の条件が、死亡・高度障害だけではなく、3大疾病や介護状態など、幅広く選べるようになっているものもあります。

また、特約を付けると、養育資金代わりの年金を受け取れたり、子供の医療保険を兼ね備えている商品も。保険商品は単体で加入するよりも、特約として加入するほうが保険料が安いことが多いので、特約をうまく組み合わせることで、学費を準備しつつ、必要な保障に安く加入できるケースがあります。


メリット2◇税金の優遇がある(生命保険料控除と一時所得)

学資保険に加入した際の保険料は、生命保険料控除の対象となり、契約者の所得税・住民税計算の際の収入から控除することができます。

学資保険の場合は、一般生命保険料控除に該当し、年間保険料のうち最大4万円までが控除の対象。すでに契約者が生命保険に加入していて、4万円の控除の枠を使い切っていない場合は、うまく活用してみましょう。年間数千円ほどの差ですが、積み重ねると大きな差になってきます。

また、学資保険で受け取るお金は「一時所得」となり、所得税の対象になりますが、もらった額すべてが対象になるのではなく、
(収入金額-収入を得るために支出した金額-特別控除50万円)×1/2
で計算されるので、ほとんど税金がかかりません。


メリット3◇簡単に手間なく貯蓄ができる

学資保険の場合、投資商品のように、運用を心配することはありませんし、定期預金やたんす預金と違って、保険の契約さえしてしまえば、保険料を払うことで強制的に貯蓄ができます。企業にお勤めの方であれば、お給料から天引きしてもらえることも。また、簡単に解約したりおろしたりできるわけではないので、意志の弱い方や貯蓄が苦手な方でも、比較的簡単に教育資金の準備ができますね。


デメリット1◆貯蓄性を重視する場合、学資保険でなくてもよい

とにかくより多く貯めたい!と思っている場合、学資保険以外にも利率の高い商品はあります。また、特約がつくことで、支払保険料が受け取り金額を上回ってしまう、いわば元本割れ状態になることも。

ただし、利率が高いということはリスクも高いということなので、商品を選ぶ際はきちんと内容を理解し、自身のニーズに合わせて適切に選ぶことが重要です。


デメリット2◆インフレに対応していない

保険商品は基本的に、加入時の予定利率が満期まで続くことになります。ここ長年の低金利時代に加入した保険の場合、将来インフレになり金利が上がったとしても、すぐに新しい商品に乗り換えられるわけではないので、インフレには弱いといえます。また、途中で解約した場合は元本割れする可能性が高いです。特に学資保険のような貯蓄性の商品は10年以上資金がロックされることになるので、注意が必要です。


デメリット3◆あくまでも貯められるのは大学進学費用

学資保険という名前がついているので、これに入れば教育資金の準備はばっちり!と思いがちですが、祝い金の受け取りや満期は、17歳・18歳などが大半です。それまでの学費も準備しなければならないことをお忘れなく。小学校から高校までのあいだ子供ひとりあたりに対して、平均して毎月3万ほどの学費が必要になります。こどもが2人になれば月6万。さらに学校以外にも習い事やお稽古にお金のかかる時代です。

こどもが産まれて利率のよい学資保険をばっちり準備したものの、その後保険料が家計の負担になってしまうと本末転倒ですよね。教育資金の問題は、こどもが独立するまでの十数年間にわたって家計に響いてくる問題です。今後20年ほどのシミュレーションをしっかりと行ったうえで加入することや、家庭環境や家族状況が変わった際に、見直しやアドバイスをもらえるようにしておくことが大事です。(ファイナンシャルプランナー:永尾三奈)(提供: ライブリー 退職金と未来のお金

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