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(写真=Getty Images)

ソフトバンクグループ <9984> の副社長に就任したGoogle元幹部ニケシュ・アローラ氏の役員報酬は、日本企業が支払った役員報酬として過去最高額の165億5,600万円。100億円を超える役員報酬は珍しいものの、1億を超える金額を受け取った上場企業役員は400人以上いる。役員報酬が1億円以上の役員名や金額を有価証券報告書上に記載することが求められるようになって5年目の今年、記載した企業数は200社を超えている。

3月期決算企業で役員報酬額が最高額となったのは、オリックス <8591> の宮内義彦シニア・チェアマンで54億7,000万円。ほかには、三共(SANKYO) <6417> の毒島秀行代表取締役会長は21億7,600万円、ソフトバンクのロナルド・フィッシャー取締役が17億9,100万円、岡三証券グループ <8609> の加藤精一代表取締役会長が12億円、日産自動車 <7201> のカルロス・ゴーン代表取締役会長は10億3,500万円など、10億円を超える役員は5人で過去最多を記録した。

産労総合研究所が上場、未上場企業を対象に調べたところ、回答した企業の役員報酬平均報酬は社長で3,430万円、専務取締役で2,214万円、常務取締役で1,808万円。役付でない取締役で1,603万円となっている(2013年役員報酬の実態調査)。


役員報酬の内訳は

役員報酬と一口にいってもその内訳は異なる。定額で受け取る基本報酬のほかに、業績連動型報酬、役員賞与、ストックオプション、退職慰労金があり、これらすべてを含めて役員報酬と呼ぶ。

オリックスの宮内義彦シニア・チェアマンの場合は、基本報酬3,800万円、業績連動型報酬900万円、ストックオプション9億5,300万円、退職慰労金44億6,900万円となっている。実に8割近くを年の業務の実績に対する功労金に当たる退職慰労金が占めるかたちだ。

退職慰労金以外に多額なのが業績連動型報酬部分だ。三菱電機 <6503> は2015年3月期の営業利益が前期比35.1%増の3,176億円と過去最高を記録したこともあり、1億円以上の役員報酬を受け取る者は、上場企業で最多の23人となった。業績連動割合が多いほど、役員候補のモチベーションアップにもつながるだろう。


役員報酬を「損金」として扱うための3つのポイント

役員報酬は多額となりやすいため、損金になればその分税金も安くなるのだが、原則として、税法上の費用にあたる「損金」とはならない。だが以下の3つの方法なら損金として扱える。

1つ目は、毎月定額を報酬として支払う「定期同額給与」。欠点は、業績が良くても増額することが難しい点だ。また急速に業績が悪化、役員報酬を減額する必要に迫られたときなどは、相当の理由が求められることにもなる。

2つ目は「事前確定届出給与」。事前に税務署に届け出をし、その届出内容通りに支給するもの。事前に届け出ずに支給した役員賞与は損金として扱われないため、注意が必要だろう。

3つ目は「利益連動給与」。主な対象は上場企業だ。役員報酬をどのような経営指標に基づき支給するか、あらかじめ有価証券報告書等に記載しておき、それに基づいて役員報酬を支給すれば損金として認めるというものだ。

役員報酬は税法にしばられることも多く、役員報酬額の変更はなかなか難しい。定期報酬、業績連動型報酬、ストックオプション、それに退職慰労金を組み合わせながら、自社にあった方法を考える必要がある。(ZUU online 編集部)

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