tesco
(写真=Thinkstock/Getty Images)

世界十数カ国でスーパーマーケットやコンビニエンスストアを展開している英テスコ。ガソリンスタンド・通信・金融・保険・電力など次々に事業を拡大し、かつては世界第3位の売上高を記録するなど向かうところ敵なしの勢いだったが、2015年2月期決算では過去最大の最終損失(57億6600万ポンド=約1兆320億円)を出すなど、業績不振を理由に事業縮小を余儀なくされている。

同社は2011年に日本から撤退。今年に入って、既に40以上の店舗を英国内で処分しているが、6月には韓国事業部門ホームプラスの売却を決定。カーライル・グループ、KKR、CVCキャピタル・パートナーズなどの大手資産投資会社が入札していたが、最終的にはカナダ年金制度投資委員会(CPPIB)および公共年金制度投資委員会、シンガポールのテマセク・ホールディングスなどを含む、MBKパートナーズ率いるコンソーシアムに、1000店舗を40億ポンドで売却する事で合意した。諸経費及び税引き後は34億ポンドに減額される現金は、来年にかけて満期を迎える社債や負債の償還、英国内での事業再建資金にあてられる予定である。

テスコは1999年の韓国進出当時、サムソンと共同でホームプラスを設立後、現在は全てのホームプラス事業を単独運営している。ホームプラスは売上げが年間41億ポンドをこえる韓国第2のディスカウントチェーン店で、テスコの海外進出の中では最大規模の成功を収めていた。今回の韓国事業売却により、元テスコ社長テリー・リーヒ卿は、国際的な成功という野望から一歩遠ざかる事になる。現地報道によると、テスコの最高経営責任者デイヴ・ルイス氏は売却決定後「経済基盤の強化が最優先事項だった今回の決断は、色々な意味で正しかったと信じています。事業をMBKパートナーズに引き渡す事により、株主達は勿論、MBK自体も大いに恩恵を受けるでしょう」とコメント。

一昨年の馬肉騒動、昨年から今年にかけての不正会計・欠陥商品等、ブランドイメージに関わる不名誉なスキャンダルに加え、国内外での事業縮小と不運続きのテスコ。国内ではスーパーマーケットの値下げ合戦で惨敗し、ライバルの大手スーパーマーケットに圧され、急速な客離れに苦戦を強いられている中、どのような対処法で国際的な巻き返しを図るのか、その今後が注目されるところである。なお、ルイス氏のコメントと共に、英国本部の移動及び英テスコブロードバンドとダウンロードサイト(ブリンクボックス)の売却もあわせて発表されている。(ZUU online 編集部)

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