入居者募集費用とは

上述の⑦~⑨の費用について詳しく触れてみよう。まず⑦入居者募集費用とは、仲介会社へ支払う仲介手数料である。それ以外にも業者に自分の物件を優先的に決めてもらうためのインセンティブフィーとしてAD(広告手数料)を支払う場合がある。都内の物件であれば仲介手数料を1カ月分、ADを1カ月分支払い、計2カ月分の費用が必要となるケースが多い。このADについては、特にルールが無いため、物件の条件が悪ければADがさらに必要となる物件もある。


オーナー負担分の原状回復費用とは

原状回復は入居者が負担するものというイメージがあるが、現在では国土交通省において「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」というものが定められており、通常損耗についてはオーナーが負担することが一般的になっている。通常損耗とは畳の変色、フローリングの色落ち、エアコンやテレビの設置による壁のビス穴等とされており、これらの修繕はオーナーが負担する。


空室損失とは

23区内のワンルームの物件でも、空室率を5%程度見込んでおく必要がある。郊外の物件や築古の木造アパートであれば、10~15%程度を見込んでおく必要がある。空室の間、収入は発生しないため、損失費用として考えることもできる。


あらかじめ見込んでおくべきコスト

入居者募集費用、オーナー負担分の原状回復費用、空室損失は入退去が頻繁に繰り返される物件や空室の多い物件ほどその負担がかさんでてしまう。そのためオーナーにとっては、長く借りてくれるテナントの方がありがたいことになる。ワンルームマンションの場合、平均入居期間は4年程度と言われているため、これより短い期間で入居者が頻繁に入れ替わるような物件であれば、コスト高の物件と言える。

テナント退去に伴う費用はオーナーに結構な負担がかかることをプロはきちんと見込んでいる。検討している投資物件でこれらの費用が見込まれていない場合には、まず入退去に伴う費用がどれくらいかかるのか、確認することから始めるのが良いだろう。(ZUU online 編集部)

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