(写真=ZUU online 編集部)
代官山蔦屋書店、リニューアルした無印良品有楽町店のMUJI BOOK、池袋に生まれて今では表参道や福岡にも誕生している天狼院書店など、多彩な切り口やコンセプトで「本+α」にチャレンジする“個性派書店”が人気を集めている。大阪と京都にある個性的な本屋にその理由を探ってみた。
「ディープな大阪ミナミのベストセラーのない書店」スタンダードブックストア心斎橋店
(写真=ZUU online編集部)
「本屋ですが、ベストセラーはおいていません」――。店のスタンスをこのように明言しているのが、2006年に大阪ミナミ、アメリカ村のすぐ近くに開業したスタンダードブックストア心斎橋店だ。
外観はアメカジのセレクトショップを思わせる。照度を控えめにした店内にはポップスが流れ、書籍を中心に文具やアメリカンテイストの服や服飾雑貨、生活雑貨などが所狭しとばかりに陳列されている。「どこに何があるのか」と店内を探索するのが醍醐味だ。
品ぞろえはサブカル、アート、デザイン、ファッション、哲学などが多いが、コテコテの大阪本を集積したコーナーも見所だ。地下のカフェを利用して開催される旬のゲストを招いてのトークライブやサイン会なども人気を集めている。
ここには何かを生み出そうとするエネルギーや、ひらめきの種がいっぱい詰まっていそうな独特の空気が漂う。それがこの店らしさであり、ディープな大阪“ミナミ”に集まる人々のハートをつかむのだろう。すでに梅田と阿倍野の商業施設にもカフェを併設した店を構えており、大阪から関西、そして全国に広がろうとしている。