カルテックには、量子電磁力学の発展に寄与し、物理学の入門教科書や「ご冗談でしょう、ファインマンさん」などのエッセイの著者としても有名なリチャード・P・ファインマン氏が かつて 在籍していたり、クォーク仮説を唱えたマレー・ゲルマン氏、トランジスタの発明者の一人であるウィリアム・ショックレー氏らが教壇に立ったりしたほか、工学・科学分野で顕著な成果を残してきた。ほかにも、NASAの技術開発に携わるジェット推進研究所 (JPL)があることでもしられている。
さらに、ハーバード大やMITに比べると国内で言及されることは多くないが、MITと並べて語られる工学・科学研究の専門大学で、学部生は896人、大学院生1275人となっている。校訓は「The truth shall make you free(真理があなたを自由にする)」で、学問の目的ともいえる真理探究を前面に押し出した大学だと言えそうだ。
東大は43位、アジアトップの座からは陥落
一方、日本の大学のランキングはどうだろうか。まず見ておきたいのは東京大学の順位だが、2015年のランキングでは、43位という結果に終わった。昨年の23位からは大幅なダウンとなっており、世界の大学の中で格を下げているとみられそうだ。
今回のランクダウンで東大は、26位のシンガポール国立大(昨年25位)にアジア首位の座を明け渡したことに加えて、42位の北京大(同48位)がランキングで東大を上回った格好だ。東大の国際的な地位は危ういとかねてから指摘されてきてはいたものの、そうした危惧が現実のものになってしまったといえるだろう。