ビジネスウーマン
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「保険は家に次いで人生で2番目に大きな買い物」と言われている。しかし生命保険は難しくてよくわからないから営業マンから勧められた商品に加入しているという人も多いのではないだろうか。毎月2万5千円の保険料を35年間払い続けると、支払総額は1050万円にもなる。そこで、今回は、生命保険を選ぶポイントについて、30代のビジネスマンを対象に解説する。

独身者は500万円もあれば十分

多くの人は社会人になると保険の営業マンから保険の加入を勧められ、何らかの保険に加入する。その際、2000万円から3000万円の死亡保障を勧められることが多いのではないだろうか。しかし独身の場合、死亡保障は500万円もあれば十分である。

死亡保険の種類には、「定期保険」と「終身保険」とがあり、保険会社の主力商品は、それを組み合わせた「定期付終身保険」である。

終身保険は、加入してから保障が一生涯継続する保険である。人は必ず死亡するので必ず保険金が受け取れる商品である。この終身保険は貯蓄性もあるため、途中解約しても解約返戻金が戻ってくる。そのため、万が一、お金が必要になった場合には解約して現金化することもできるし、解約しなければ、必ず保険金が受け取れる商品なので損はない。ただし保険料は高い。

それに対して定期保険は、たとえば30歳で加入して65歳まで1000万円を保障するというように、一定期間の死亡に対して保障する保険である。基本的に掛け捨てで保険料が安いのが特徴だ。安い保険料で高額の保障を得られるというメリットがあるが、一定期間の間に死亡しなければ保険金は一切出ない。

独身者が加入すべき保険とは

では、どの保険に入るべきかと言えば、独身の場合、終身保険に加入することをお勧めする。独身で30代の場合、何千万円という高額な保障額は必要なく、むしろ貯蓄をした方が良いからである。また、保険料は若ければ若いほど安いので、保険の中では比較的高額な終身保険に保険料が安いうちに加入しておいた方が良いという理由もある。

そして、独身の場合、死亡保障よりも医療保障(入院費用や手術費用の保障)が重要なので、死亡保険に特約として医療保険を付加するか、単品で医療保険に入るとよい。単品の医療保険の場合は終身タイプのものもあるので、金銭的に余裕があるなら、死亡保険と同様終身タイプに加入するとよい。

定期あるいは特約タイプの場合には、何歳まで保障があり、何歳まで延長できるのか確認しておくことが大切である。入院日額については5000円から1万円もあれば十分である。さらに、ガンが心配な場合には、ガン保険にも加入するとよい。

もうひとつ若いうちから加入しておくとよいものに個人年金がある。貯蓄なら定期預金や投資信託でもよいが、貯蓄がそもそも苦手という人や貯まるとすぐに使ってしまうという人は、自動的に口座から引き落とされ、解約しにくい年金にしておくことが資産形成において有効である。ただし、あくまでお金に余裕がある場合に限られる。若いうちは給料も少ないので、あまり保険料の支払いで無理をする必要はない。

既婚者が注意すべきポイント

既婚の場合、基本的に配偶者がいるぶん責任が増す。ただし、保険は金銭的な責任をカバーするものなので、生計を維持する主体かどうかによって保障額が変わってくる。

たとえば、専業主婦の家事も立派な労働といえるが、だからと言って、専業主婦の妻に1億円もの保険金を掛けるのはバランスが悪い。一方、夫が専業主夫で、妻が医師で年収2000万円を得ているという場合、妻に1億円の保険金を掛けることは不合理とは言えない。

既婚者の場合、生計の維持者が配偶者の一方なのか、両方なのかによって、死亡保障の掛け方が変わってくる。また、子供がいる場合、子供の生活費も考慮しなければならないので、さらに死亡保障の上乗せが必要になる。

「一家の大黒柱」は終身保険に定期を組み合わせて

生計を維持する「一家の大黒柱」である場合には、ある程度高額の死亡保障が必要になる。それをすべて終身保険でカバーすることはサラリーマンの場合、金銭的に厳しいと思われるので、定期保険と組み合わせていくことになる。

一般的には、終身保険が500万円、定期保険が4500万円で全体として死亡保険5000万円といった加入方法が一般的だ。なお、保険金は、基本的に一時金で支払われるが、死亡保険金を年金形式で受け取る保険もある。たとえば、同じ5000万円でも、500万円を10年間に分けて受け取るといった具合だ。一時金で受け取ると、お金を使ってしまうリスクがあるが、分割なら保険会社は残金で運用ができるので、保険料が割安になる。

なお、医療保険やガン保険については、独身時代と特に変わりはないが、死亡保険を見直す場合には、特約として家族型の医療保険(本人だけでなく家族の入院などの場合にも給付金が支払われるもの)に加入できる商品もあるので、配偶者の医療保障が十分でない場合には、検討するのもよい。

また独身から既婚になった場合には、保険金受取人を妻に変更することも忘れないようにしよう。保険金受取人を親のままにしておくと、妻は保険金を受け取れなくなるからである。

以上、独身と既婚とで、保険に加入する場合のポイントについて解説してきたが、実際には、資産状況や収入によって加入すべき保障の内容は異なる。保険は、入りすぎていても無駄になるし、かといって少ないと万が一の場合に、家族の生活に支障が出てしまう。どうしても心配な場合には、保険会社に属していない独立系のFP(ファイナンシャルプランナー)などに相談してみるのもよいだろう。(ZUU online 編集部)

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