サイバーリンクス——日医標準レセプトソフトをネット経由で利用

サイバーリンクス <3686> も今後の動向が見逃せない。同社が提供するクラウドORCA2は、日本医師会が提供する標準レセプトソフトORCAをクラウドで提供することで、データをデータセンターで管理するようにしたもののため、自然災害などで病院が被害にあってもデータが守られるほか、低コストでの導入が可能といったメリットがある。

また和歌山県で2社しか存在しない、日本医師会が認定するITサポート事業所であるため、和歌山というやや市場規模が小さい市場ではあるが、伸びる穴場企業として注目する価値はある。


EIZO——医療用モニターに強み

やや間接的ではあるが、電子カルテ化で業績を伸ばしそうな企業の一つがEIZO <6737>である。電子カルテの導入が進めば、カルテの書き込みやレントゲン写真の確認などでモニターを見る機会が増え、かつより鮮明な画面を見る必要性が高まることになる。

そのため、高機能モニターの製造で定評があるEIZOの売り上げも伸びる可能性は大いにある。手術室で必要な映像環境に応じた映像管理ソフトウェアやネットワーク環境の提案をするといったコンサルティング業務も行っている。

こうした差別化により、電子カルテの導入を機に病院内のモニターをすべてEIZO製品に切り替える病院も出てくる可能性は大いにある。


ソフトウェア・サービス——病院向け電子カルテ導入件数2位

ソフトウェア・サービス <3733> は、2014年度の20床以上の入院施設を備えている病院向けの電子カルテのシェアが18%とトップの富士通に次いで2位の企業である。トップの富士通は医療向けシステム以外の売上が多いため、電子カルテ化による業績改善の影響は少ない。それに対して、ソフトウェア・サービスは医療情報システムを専門に扱っている企業であるため、比較的電子カルテ化の恩恵を受けられる企業である。

電子カルテ以外にも看護システムや医事会計システムも同社は扱っているため、病院側は医療システム全般を同社に一括して任せられるという強みも持っている。こうしたことから、ソフトウェア・サービス <3733> は電子カルテ化が今後進む中で目が離せない企業の一つだと言える。