こだわりすぎると失敗する?

不動産購入を検討する際に大事なことは、100点満点の物件はまず出会えないということです。立地、環境、設備、広さ等こだわる点は多々あるかと思います。これら全ての要望を満たす物件は、金額も当然ながら、高額になります。ご自身の予算が青天井であれば、出会えるかもしれませんが、予算内に収めようとすると、優先順位を決めていかなければ、購入することはできません。

このことは不動産投資でも同じことが言えます。利回り10%以上、築浅物件、立地が良く環境もいい等、こだわりたいポイントは多々あるかと思います。しかし、不動産にはいわゆる掘り出し物件は存在しません。仮に掘り出し物件があったとしても、それらの情報は一般的に市場に出ることなく、内々で取引されていきます。また、借り手は購入者よりも、要望が少ないケースが大半です。車でもそうですが、車が好きだからといって、改造したり、パーツにお金をかけても分かってくれる方は少ないのではないでしょうか?パーツ部品に500万円かけたとしても、いざ売りに出すと査定に影響しないことが大半だと思います。

不動産投資では、こだわりすぎず、少しでも初期費用、購入費用、コストを下げることに注意したいものです。


買うならこの部屋!

上記で新築分譲開始時期、最上階、角部屋等は検討しない方が得策であることを説明してきました。では、どの部屋を検討したらいいのか?

不動産投資の観点から、最もコストパフォーマンスが高いのが、売れ残り住戸です。これは新築分譲開始時期より時間が経っており、チラシ等でも価格改定の文字を見たり、棟内モデルとして使われている住戸の事です。価格改定とは実質値下げですし、棟内モデルで使用されていた住戸は、必ず値引きがあります。場合によっては、購入時の諸費用を不動産会社が持ってくれることもあります。これらの部屋を狙うと、新築分譲時に比べて1割以上安く購入することができます。 上記でもこだわりすぎると失敗することをお伝えしましたが、この売れ残り住戸を購入するには、こだわりすぎてはいけません。将来、貸し出すかもしれないならば、少しでも安く購入する方が、不動産投資の利回りもぐっと上がります。

ご自身が住むための住居であっても、不動産投資の視点も持っていれば、お得に購入することができると思います。チラシや営業の方に踊らされないようにしたいものです。

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