原油価格
(写真=Thinkstock/Getty Images)

石油株指数、25日線奪回

23日の東京株式市場で業種別株価指数の「石油石炭製品」が一時27.72ポイント(3.2%)高の880.95ポイントまで上昇。25日移動平均線を奪回した。ロシアのエネルギー相が、原油増産凍結に関する協議は3月1日までに終了するという見解を示したことで現地22日にWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)原油先物・期近が1バレル=1.84ドル(6.2%)高の31.48ドルまで上昇したことを受けた動き。原油の需給改善には当分、時間がかかりそうだが、ここまで強く連動してきた原油安、円高・ドル安、株安が反転する可能性を試しているともいえ、注目が怠れない。

「増産凍結」に動き

現地16日にOPEC(石油輸出国機構)を主導するサウジアラビアとOPEC非加盟のロシアが条件付きながら原油生産量を1月の水準で据え置くことで合意し、17日にはこの原油増産凍結をイランのザンギャネ石油相が支持。これを受けて17日にWTI先物は7日ぶりに1バレル=30ドル台を回復し、19日にはサウジアラビアが自国の市場シェアを守るため減産には踏み切らないと伝わって30ドルを割ったものの、22日に再び30ドル台を回復した。

こうなると期待されるのが原油市況の底入れ。WTI先物は2月11日に1バレル=26.21ドルまで下落したが、1月29日の33.62ドルを明確に抜いてくれば二番底を確認する形となる。IEA(国際エネルギー機関)が22日に公表した中期石油市場報告書では原油は今年も供給過剰が続き、需給が均衡するのは来年としたが、米産油量について今年と来年に減少を見込むなど、膨大な在庫による上値の圧力の強さとは別に、下値は限定されていきそうな気配。

そうなると考えられるのが原油、為替、株式相場の連動性の変化。今年に入り2月第2週(8〜12日)までの6週間で「海外投資家」は2兆2400億円を売り越しており、その中にはオイルマネーによる財政赤字を埋めるための資金ねん出の動きがあったと憶測されるが、投機資金がそれに付け込んだことは間違いない。つまり、原油価格が下がればオイルマネーによる日本株売りが連想され、株価が下落するとそれは円高の材料となって、下落幅を増幅させる。

こうした形で原油安、円高・ドル安、株安は強固に連動してきたが、今後、原油価格に底打ちが確認できれば投機資金もうかつに売り込めなくなるはず。さらに「海外投資家」の売り圧力が弱まってくれば需給が日本株の押し上げに働き、為替相場も円高緩和の方向に進む可能性がある。原油価格の底打ちは原油関連だけでなく株式相場全体に好影響を与える可能性があり、マークが欠かせない。(2月26日株式新聞掲載記事)

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