今年もまもなく土用の丑(うし)の日だ。スーパーやコンビニ、デパ地下などでは年々、土用の丑の日に鰻(うなぎ)の蒲焼きを提案する販促商戦が熱くなっている。

他方で、鰻の漁獲量も減り、資源の持続可能性に疑問があるからか、国産鰻の価格は年々高騰。今や庶民には鰻は高嶺の花になりつつある。そこで鰻の人気名店と、意外と知らない土用の丑(うし)の日の由来を紹介しよう。

そもそも「土用の丑の日」はどういう日?

「土用」とは節分や彼岸のような「雑節」という暦のひとつで、もともとは古代中国で生まれた「五行説」から来ている。春は「木」、夏は「火」、秋は「金」、冬は「水」と振り分けられ、土はすべての季節に等しく存在することから、季節の変わり目である立春、立夏、立秋、立冬の前18日間に分類され、その期間は「土用」と呼ばれている。

「丑」はよく知られた十二支の「丑」を表し、12日周期の順番となる。ようするに「土用の丑の日」とは、土用の中の丑の順番の日ということだ。もちろん夏だけでなく各季節に「土用の丑の日」は存在する。

今年、2016年は7月30日(土)が土用の丑の日となる。昨年のように土用の丑の日が2回ある年もあるが、今年は1回だけだ。

土用の丑の日と「鰻」の関係

各季節にある土用の丑の日の中でも夏の土用の丑の日に鰻を食べる習慣については、起源が諸説あるが、一番有名なのが蘭学者、平賀源内が広めた説だろう。鰻はもともと旬は冬で、夏に売れない鰻を売りたいと平賀源内が鰻屋に相談され、「本日、土用の丑の日、鰻の日」と店頭に張り紙をしたところ、大繁盛したというのが起源とされている。

また、土用の期間は暑さが厳しく夏バテしやすい時期のため、暑さを乗り越えるためのスタミナ食という側面もあるという。今では流通各社による販促もあって、バレンタインや恵方巻き同様、夏の風物詩としてすっかり根付いた慣習といえるだろう。