外為どっとコム トゥデイ
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。

作成日時 :2025年7月18日8時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 中村勉

目次

▼17日(木)の為替相場
(1):日本貿易収支 黒字
(2):豪雇用統計 弱い結果
(3):英週平均賃金 前月から鈍化
(4):米小売売上高 予想以上の回復
(5):FRB高官ら 政策金利について語る

▼17日(木)の株・債券・商品市場

▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:方向感を探る動き/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント

17日(木)の為替相場

外為どっとコム トゥデイ
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期間:17日(木)午前6時10分~18日(金)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム

(1):日本貿易収支 黒字

日本6月貿易収支(通関ベース)は1531億円の黒字となり、黒字額は市場予想(3539億円)を下回った。例年6月の貿易収支は黒字になりやすいという季節性がある。対米輸出額は前年から11.4%減少。自動車の輸出額が大きく減少した影響を受けた。

(2):豪雇用統計 弱い結果

豪6月新規雇用者数は市場予想(2.00万人増)を大幅に下回る0.20万人増だった。前月分は0.25万人減から0.11万人減へわずかに上方修正された。失業率は予想や前月(4.1%)を上回る4.3%へ悪化した。労働参加率は前月(67.0%)から上昇して67.1%だった。

(3):英週平均賃金 前月から鈍化

英3-5月週平均賃金(除賞与)は前年比+5.0%と市場予想(+4.9%)は上回ったものの、前月(+5.3%)から鈍化。同失業率は4.7%と市場予想や前月(4.6%)を上回った。なお英6月失業保険申請件数は2.59万人、同失業率は4.5%だった。

(4):米小売売上高 予想以上の回復

米6月小売売上高は前月比+0.6%と市場予想(+0.1%)を上回った。変動の大きい自動車を除いた売上高も前月比+0.5%と予想(+0.3%)を上回った。また、国内総生産(GDP)の算出に用いられるコア売上高(自動車、ガソリン、建材、外食を除く)は前月比+0.5%と予想(+0.3%)を上回る伸びとなった。同時に発表された新規失業保険申請件数は予想(23.3万件)を下回る22.1万件となり約3カ月ぶりの低水準だった。

(5):FRB高官ら 政策金利について語る

米連邦準備制度理事会(FRB)のクーグラー理事は「失業率の低さと関税による物価上昇圧力の高まりを踏まえると、政策金利を当面据え置くことが適切」「インフレ率は目標の2%を上回っている」との見解を示し、「関税がインフレに及ぼす影響はまだこれからだと考える根拠は数多くある」と語った。また、デイリー・サンフランシスコ連銀総裁は「インフレ対策にはまだ課題がある」「経済成長は堅調で、労働市場も堅調」「依然として問題なのは、物価安定が達成されていないこと」と指摘しつつ、「関税がより広範に波及し持続的なインフレを引き起こしている証拠は見ていない」として年内2回の利下げは『妥当』な見通しとの見解を示した。また関税の影響が予想よりも控えめになる可能性があると付け加えた。