この記事は2025年7月17日(木)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「神田卓也氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。

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2025年7月17日(木)の午前10時時点に外為どっとコム総合研究所の神田卓也さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。
神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券を経て、1991年メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月外為どっとコム総合研究所入社。
現在の為替相場の傾向や相場観
昨日16日(水)の米ドル/円は、前日終値に比べて約1円安い147.80円台で取引を終えた。
東京市場では約3カ月ぶりに149.18円前後まで上昇したが、NY市場に入りトランプ大統領がパウエルFRB議長を解任するとの観測が広がると一時146円台後半へと急落。
トランプ大統領が解任観測を否定したことからドルに買い戻しが入ったが、米ドル/円は戻しきれずに終わった。
なお、米大統領にFRB議長を解任する権限があるかについては、過去に米最高裁が理由なく独立機関の高官を解任する権限はないとの判断を下した例があることから否定的な見方が多い。
しかし、トランプ政権はこれを「理由があれば解任できる」と解釈している模様だ。
トランプ氏も解任の計画はないとの見解を示しつつ「FRB本部の改修を巡り不正の可能性はある」と指摘した。
当面は、FRB議長解任観測がくすぶり続ける可能性があり、ドルの上値を抑えることになりそうだ。
現在の為替相場の戦略やスタンス
本日17日(木)のNY市場では6月小売売上高や前週分の新規失業保険申請件数、6月輸入物価指数などの重要指標が発表される。
これらが上振れすれば米ドル/円が反発することも考えられるが、上値抵抗と見られる149円台が近づくにつれて伸び悩むだろう。
▽米ドル/円 日足チャート

(画像=羊飼いのFXブログ)
※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。