「売るべし、買うべし」……そして「休むべし」

相場に張り付いて、売ったり買ったりしていなければ気のすまない人がいるのも事実だと思いますが、実際、そういうやり方で本当に儲かっているのでしょうか。

投資に「売り」と「買い」のどちらかしかないと思うのは誤りです。このことを示唆した格言が、「売るべし 買うべし 休むべし」です。「休むも相場」「売り買い休みの三筋道」ともいいます。

利益が出れば「もっと利益が出るはず」と、損をすれば「今度こそ取り返すぞ」と、損切りが遅くなったりしがちです。「持っている商品の現在価格が気になってしまう」という人は、(できれば投資する前に)「眠られぬ株は持つな」「命金には手をつけるな」という格言を心に刻みましょう。

常に売買を繰り返していると、客観的、冷静でなくなり、相場全体を見られなくなるものです。一歩引いた視点を持つことが大事です。

日経VIを使って休む相場を判断する

マーケットが今、どういう状態なのか。熱が高いのか、平熱なのかを測る手段の一つが先ほど述べた日経VI指数なのです。

この指数を参考に、「今過熱しているな」「過熱気味だ」と判断するなら、何もしないという選択肢もあります。ある程度の期間取引をしないなら、いったん金融商品をキャッシュにしておいたほうがいいかもしれません。

そして過熱感が収まった時、再びマーケットに参加していつも通り投資を始めれば良いのです。このような相場格言を心に刻み、マーケットに立ち向かっていかなければ、勝率を上げることは難しいでしょう。(提供: お金のキャンパス

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