3. 大規模な修繕を先延ばしした影響で退去者が続出

収益率を最優先してしまった結果、賃貸経営が1年ももたず失敗したというケースです。

ある大家さんは、収益率の高い物件であることを最優先に考えて、中古アパートの物件価格とそれに関連する諸経費を払える、最高限度額で融資を受けました。その時に仲介会社からは、天井や壁の全面防水塗装、配管補修などの大規模な修繕をしなければいけない状態だという話を聞いていましたが、「物件を手に入れてから、一定期間の家賃を貯蓄して大規模な修繕をしよう」と考えて、アパートを取得しました。

大家になって1カ月も経たないうちに、入居者から修繕の要望を受けました。管理会社を通じて「少し待ってほしい」と伝えましたが、資金が貯まっていなかったので数カ月間修繕しなかったところ、契約更新を迎えた入居者の半分が退去。大家さんは慌てて修繕を決意しましたが、その時点で修繕費用の見積書も取っておらず、修繕費用も大幅に足りないことが判明。結局、残りの入居者も退去してしまい、アパート経営は破綻を迎えました。

アパート経営を始める際には、入居者の視点を重視した経営計画が必要なのです。

4. レントロールを見ずに手に入れた満室アパートの末路

「満室アパートのオーナーチェンジ」と聞けば、手堅い投資と思われるでしょう。しかし、満室アパートであっても経営に失敗するケースはあります。

ある大家さんは、レントロール(家賃明細表)をしっかりと確認せずに手に入れ、購入1年後の更新期間に入居者の半分が退去、赤字経営になってしまいました。実は、購入時の満室状態は「家賃1カ月無料」キャンペーンで集客されていたのです。

「満室」不動産については、「何らかのキャンペーンで、一時的に満室になっているのでないか?」ということを、購入前に必ず確認して下さい。良くあるのが「家賃1カ月無料」や「初期費用○万円」です。その結果、半年前まで入居率50%だった物件も満室にすることは可能ですが、それでは長続きしません。少なくとも、過去2年間のレントロールは必ず確認しましょう。そうすることでアパートの人気度も分かります。

まとめ

アパート経営の失敗はほとんどの場合、予期せぬことではなく想定できたリスクを見落としていたことが原因です。そうならないためには、数多くの事例から失敗と原因を学んでください。

それと同時に、次のような意識を持つことも必要です。

・ 入居者が継続して住みたいと思う物件か
・ 一時的な出費があっても経営は継続できるか
・ 家賃が入らない場合でも経営がすぐに傾かないか
・ リスクから目を背けていないか

このような意識を常に持ちながら、冷静な判断を下すようにしましょう。 (提供: TATE-MAGA

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