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日本マクドナルドの今年上半期(1-6月)は2年ぶりの営業黒字となった。14年7月の消費期限切れ鶏肉の使用、15年1月はフライドポテトへの異物混入と、立て続けに品質問題が発覚した同社だが、長く暗いトンネルからようやく抜け出しつつあるようだ。

2年連続の品質問題で大幅赤字に転落

この2つの品質問題による顧客離れは深刻だった。14~15年の連結売上高はいずれも前年比15%減って08年のピーク時の半分以下に激減、最終損益も14年が218億円、15年は350億円の大幅赤字を計上した。

このため、同社はサプライチェーン全体で品質管理の強化を図る一環として「食の安全サミット」を立ち上げる一方、経営改善に向けた「ビジネスリカバリープラン(BRP)」を導入。昨年第4四半期にはこれらの施策が奏功し、連結売上高は前年比増加に転じ、今年の第1四半期は同28%増、第2四半期も19%増と大きく回復している。

BRPは顧客フォーカス、店舗投資、地域特化、コスト・効率改善の4つの柱からなる。顧客フォーカスでは、「おてごろマック」のメニュー充実、期間限定商品や新しいスイーツブランド「By McSWEETS」、本格バーガーの新コンセプト「BurgerLove」などの相次ぐ投入・導入で集客力を高めている。この上半期の既存店の客単価は、BurgerLoveの第一弾として4月初めに発売した「グランドビッグマック」の好調などにより、推計で13%程度上昇している。