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(写真=PIXTA)

年齢が上がるにつれ、恋愛よりもリアルに迫ってくる「お金の悩み」。DAILY ANDS編集部は2016年8月、女性たちはどのようなことに悩んでいるのかを知るため、「女性FP10人に聞いた!女性とお金のアンケート」を実施しました。回答してくれたのは、ファイナンシャル・プランナー(FP)として女性のお悩みを日々受け止めている方々です。

回答数は少ないですが、その背景には何百人もの女性たちのリアルな声があります。女性とお金について知るための参考にしていただけたらと思います。

アンケートでは「30代女性のお金の悩み」、「女性のお金がない理由」、「女性が家計でお金をかけすぎている項目」などの10問を用意しました。今回はその中から30代女性の「お金の悩み」ランキングを紹介します。

※カッコ内は投票したFPの名前、得意分野、年代

女性で多い「お金の悩み」は?

30代女性のお金のお悩みで多いものは何ですか?と聞いたところ、上位に入ったのは次の5つでした。

5位 年収が低い

5位となったのは、「年収が低い」。実際、2015年9月に発表された国税庁の「平成26年分 民間給与実態統計調査」によると、平均給与は男性が514万円、女性が272万円となっており、2倍近くの差があります。

年代別にみると、30~34歳は男性446万円、女性301万円で平均年収の差は145万円、35~39歳だと男性502万円、女性293万円で平均年収の差は209万円となっています。

参考: 国税庁「平成26年分 民間給与実態統計調査」

FPさんからは、

「年収が低いのに、ついお友達とでかけたり、買い物をしてしまう」(廣木智代、保険・家計・相続、40代)

という、女性の”生態”も聞かれました。

3位 保険について/資産運用のやり方が分からない

3位タイとなったのは、「保険について」「資産運用のやり方が分からない」でした。

DAILY ANDSではこれまで何度もFPのライターさんに「女性のお金の悩みを紹介する記事をお願します!」と頼んだことがありますが、確かに保険に関わる内容は多いと感じます。

参考:
不安で不安で保険に入りたくなる人の処方箋
「悩みは保険」はウソ? マネー相談の本当の問題

保険は「人生で家に次いで2番目に大きな買い物」とも言われるにもかかわらず、仕組みが複雑なモノが多く、自分に何が合っているのか・必要なのかが見えづらいことが原因となっているのかもしれません。もし気になる方はこちらを参考にしていただけたらと思います。

参考: 難しい話ナシ! これでわかる保険の選び方

また、「資産運用のやり方が分からない」という悩みは、低金利時代、「貯蓄から投資へ」という流れで出てきたものかもしれませんね。

資産運用についても仕組みが複雑なモノも多く、自分に何が合っているのか・必要なのかは保険と同様に見えづらいです。

ただ、安いものだと数百円から始められます。あまり身構えずにまずは始めてみて、トライ・アンド・エラーを繰り返すという方法で知識や技術を習得していっても良いのではないかと筆者は思います。

参考:
働く女性に。3つの「ほったらかし資産運用」
資産運用の前にコレをやっておくと、いざというときも大丈夫

1位 貯金がない/将来が不安

1位となった回答は2つありました。「貯金がない」「将来が不安」です。FPさんの声を見てみましょう。

まずは、「貯金がない」を1位に挙げたFPさん。

「実際にそういうご相談が多いです。理由は様々ですが」(阿部理恵、保険・不動産・ お金メンタル、40代)

「目の前の誘惑に負けて使ってしまい、貯められないで、将来に不安を持つ人が多いです」(早乙女美幸、投資・年金・家計、50代)

「将来が見えない不安が、貯金をしなければというあせりになり、でも貯まらないという悩みとなっている」(匿名、保険・年金・家計、50代)

「なぜかお金が貯まらないとよく相談されます。自分が何にどれだけ使っているのか把握できていません」(辻本ゆか、投資・家計、40代)

「将来が不安」を1位に挙げたFPさんの方はいかがでしょうか。

「年金をはじめ、老後が心配になってしまうようなニュースが多いですよね。年金が破綻するかもしれないとか、医療・介護の費用が大きくなるとか、でも貯金をしようにも金利は低いので、心配になるのも無理はないと思います」(タケイ啓子、保険・年金・家計、40代)

「老後資金としていくら貯めれば足りるのかわからないため」(匿名、保険・年金・相続、50代)

こうして見ると、「貯金がない」と「将来が不安」は密接に結びついていることが分かります。

貯金がないから将来が不安になっている、とも言えますし、反対に、将来いくら必要か分からないから、いくらお金があっても「まだ足りない」という気持ちになっているとも言えます。

FPさんも指摘されている通り、まずは「将来、自分にはいくら必要か」を知り、次に「どれくらい貯めておく必要があるか」という基準を持っておくこと、そこから「どういうスタンス・方法でお金を蓄えるか」を考えると良さそうです。

参考:
老後資金どうやって準備する?
アラサーだけど、老後のために保険に入った方がいいですか?

「結婚・出産」も悩みどころ

このほか、女性の「お金の悩み」について、「結婚・出産」を1位に上げるFPさんもおり、理由は「キャリアとの両立、経済的理由による躊躇、先送り」(匿名、投資・保険・相続、30代)ということでした。

女性はライフステージが変わるごとに、「お金の悩み」も変化していきます。筆者はこれまでにも何人もの女性FPさんと交流がありますが、どの方も言っているのは、「お金の知識さえ身につけておけば、いつライフステージが変わっても柔軟に対応できる」ということ。逆に、いくらお金があっても、お金の知識がないと不安はなくならないのだとか。

お金の知識を身につけて、人生を精一杯楽しみたいですね。

次回は「女性FP10人に聞いた!女性とお金のアンケート」から、「お金がない理由」ランキングを紹介します。

くすい ともこ
DAILY ANDS編集長。北陸の地方紙で5年間記者として勤務後、Web編集者に。「無理のない範囲でコツコツ」をモットーにインデックス投資を始めるも、含み損がコツコツたまっている。

(提供: DAILY ANDS

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