家計の専門家といえば、ファイナンシャル・プランナー(FP)です。今回は、DAILY ANDS編集部が実施した「女性FP10人に聞いた!女性とお金のアンケート」から、「ここはかけすぎ」と思うことの多い家計の項目を紹介します。

1位となったのは、意外なあの費用でした。

※カッコ内は投票したFPの名前、得意分野、年代 ※調査は2016年8月、独立系FP(企業のバックアップを受けずに、相談料で収入を得るFP)の女性10人にアンケート形式で実施しました

上位5つはコレ!

アンケートでは、家賃、光熱費、通信費、食費、交際費、被服費、娯楽費、美容費、その他の中から、「ここはかけすぎ」と思うことの多い項目を選んでもらいました。上位5項目を順番に紹介します。

4位タイ 交際費/美容費

上位5つのうち、4位となった項目が「美容費」「交際費」でした。

特に、「美容費」を1位と挙げた人も多く、

「ネイルやエステ、マツエクなど女性としてはそそられるものが多いが案外高額」(廣木智代、保険・家計・相続、40代)

「ネイル・まつ毛エクステ・ヘアサロン・コスメ 女性はお金がかかる時代」(匿名、投資・保険・相続、30代)

と、美容費はそもそも論として高額である、との意見が挙がっていました。確かに、ネイルやヘアケア、化粧品などは単体でも5000円~1万円ほどあっという間にかかってしまいますが、いずれも数か月に1回はケアしないと、美しさを維持するのは難しいものばかりで、複数のケアを一度にしようと思うと数万円があっという間に飛びます。

このような現実に対し、「女性なら美容費がかかるのは、ある程度は仕方がないとは思いますが、きりがないんですよね」と回答したのはタケイ啓子さん。

「ヘアサロン、ネイルサロン、まつげのエクステ、エステなどなど、きれいにすることは大切ですが、予算を決めて、安くていいものを探したいですね」(タケイ啓子、保険・年金・家計、40代)

とアドバイスしてくださいました。

また、交際費は「仕事帰りや、友人・同僚との飲食代が何かとかかっています」(匿名、保険・年金・相続、50代)との意見がありました。1回にいくらかかっているのか把握しづらいことが家計の圧迫につながりやすいようです。

3位 被服費

続いて3位となったのは被服費でした。

「必要経費という認識とストレス発散で、買い過ぎの人が多いです」(早乙女美幸、投資・年金・家計、50代)

という声も。

確かに、被服費については「服を買う」ということよりも、買い物自体がストレス発散につながっている側面もありそうです。

お金と人の心は密接に結びついていることが多々有ります。もし、お金を使う目的が精神的な欲求のためなのであれば、一度、自分の心にあらためて向き合ってみると良いでしょう。

参考: 第1話 税理士が語る、浪費グセの正体

2位 娯楽費

2位となったのは「娯楽費」です。1位に挙げた人はいなかったのですが、幅広く回答者の票を集めました。

ダイヤモンド・ザイの 「理想的な支出の割合」を知ってしっかり貯蓄できる家計になろう! によると、家計における娯楽費の理想的な割合は、単身者なら4~5%、子どもがいる夫婦なら2~3%%とのことです。

単身者で手取り額が20万円なら8000円~1万円、子どもがいる夫婦で給与の手取り額が30万円なら6000円~9000円。娯楽好きの人間であれば、「案外、少ないッ……!!」と危機感を覚えそうな数字ですね。

1位 通信費

美容費や被服費、娯楽費を抑えて1位となったのは、なんと「通信費」でした。実はこの項目も、1位に挙げた回答者はゼロで、幅広く票を集めておりました。

確かに、以前、お金について学びたい女性のコミュニティ「きんゆう女子。」と座談会を実施したとき、営業トークに乗せられて気がついたらポケットWi-Fiを2つも契約してしまった(現在も持っている)とか、割引につられて契約したら結局自分の自宅では使えなかったとか、通信周りについての女性たちの悲惨な現状を耳にしました。

通信は一度契約してしまうと解約するのも面倒になってしまい、不要だと分かっているのにお金を払い続けている人が多いのかもしれません。

ただ、心の問題と深く結びついている「浪費癖」に比べると、ただただ手続きが面倒なだけの「通信費問題」はまだ対策がカンタンなように思います。もし「通信費、無駄にしているな」と思った方は、これを機に、通信事情を見なおしてみてはいかがでしょうか。

参考:
格安スマホのメリット・デメリット、根掘り葉掘り聞いてみた
格安スマホの裏話。比較サイトは情報操作されてるって本当?
自分にピッタリの格安スマホを選ぶ方法。おススメの業者は?

自分への投資のために使っているお金はありますか

上位には上がりませんでしたが、「セミナー代」「習い事」「食費」を1位として挙げたFPさんもいました。

セミナー代

「私のところに相談に来る方は、頑張ってる女性が多く、無駄遣いというよりは自分への投資のためにお金を使ってる方が多いです」(阿部理恵、保険・不動産・お金メンタル、40代)

習い事

「意識の高い女性が増えてきたのか、起業塾やお茶会への参加が多くなってきています。その費用だけでなく、付き合いから別の会に参加する機会もあり、出費も比例して増えているように見受けられます」(辻本ゆか、投資・家計、40代)

食費

「一人暮らしだと外食やお惣菜で済ませる人が多く、食費が高くなる傾向がある」(今関倫子、保険・不動産・住宅ローン、40代)

「自己投資」としてセミナーや習い事に通う女性も多いようですね。こちらはきちんと目的を持ち、参加していれば「投資」と言えそうです。

「食費」については、確かに「あるある」と思う人も多いかもしれません。とはいえ自炊もなかなか……という人は、こちらの記事を参考にしてみてはいかがでしょう。

参考: セレブなあの人も実践中!? お金が貯まるランチの選び方

「女性FP10人に聞いた!女性とお金のアンケート」の次回は、 「ムダな自己投資」 を紹介します。

【「女性FP10人に聞いた!女性とお金のアンケート」の記事はこちら】 #01 もはや恋より重大。30代女性の「お金の悩み」ランキング
#02 女性の「お金がない理由」はズバリこれ!FPに聞きました
#03 「女性はココにお金をかけすぎ」専門家が指摘する意外な項目
#04 ムダな自己投資TOP3はコレ!浪費との境界線はどこにある?
#05 コンビニが好き、◯◯に疎い…「お金が貯まらない女性」3つの特徴
#06 「貯金のコツ」はこれしかない!500万円以上貯めている女性に共通していたこと
#07 長女、末っ子…〇〇な環境で育った女性は「お金が貯まりやすい」?
#08 2位会社員!? 年収が高いアラサー女性の「意外な」職業をFPに聞いてみた

くすい ともこ
DAILY ANDS編集長。北陸の地方紙で5年間記者として勤務後、Web編集者に。「無理のない範囲でコツコツ」をモットーにインデックス投資を始めるも、含み損がコツコツたまっている。

(提供: DAILY ANDS

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