2016年は、訪日外国人旅行客が年間2,000万人を確実に超えるといわれています。日本の民泊需要は確実に拡大しています。Airbnbを代表とする民泊仲介サイトを利用して、民泊ビジネスへ参入を考えている方や、既に開始した方も多いことでしょう。
やはりビジネスというからには、利益が出ないと意味がありません。ここではAirbnbで儲けるためのキーポイント、「価格設定」について考えてみます。
物件の魅力は価格設定がカギ
民泊を利用する人の動機は、「旅先の文化や生活に親しむ」「自分だけの旅行が設計できる」という旅の目的に合った宿泊先を見つけることが大きな要因です。しかしそれ以上に、「周辺のホテルよりも価格が安い」ということもあるようです。
儲かるためには、まずゲスト(宿泊者)に選んでもらわなくてはいけません。従って、ホスト(貸主)がリスティング(宿泊物件)の掲示設定をする場合には、周辺のホテルや他の同等のリスティングよりも低い価格を提示することが重要です。これができなければゲストの目を引くことはできません。リスティングの魅力を高めるには「まず価格設定ありき」なのです。
周辺のホテルやリスティングの価格をチェック
「敵を知り己を知れば百戦危うからず」。「儲かる」価格設定をするためには、周囲のホテルや他のリスティングの宿泊料を事前にチェックすることが重要です。そして、それらよりも少し安い価格設定をするのが望ましいといえます。ただし、周辺の相場より飛び抜けて安い価格を設定するのも考えものです。あまりに安いと、何かマイナスの理由があるのではないかと疑われてしまうからです。
ホテルの宿泊料は、ホテル検索サイトで簡単に調べることができます。また、周囲のリスティングの宿泊料については、Airbnbにはホストがリスティングの宿泊料金を設定しようとすると、自動的に周辺エリアの宿泊料平均価格が表示されるという便利な機能があります。そこで、ホスト自身が宿泊者になったつもりで、実際にAirbnbのサイト内を調べることをお勧めします。
「儲かる」ためにはコストの把握も必須
どんなビジネスでもそうですが、コストが売上を上回っていてはいくら利用者が多くても赤字は膨れ上がるだけです。「儲かる」価格設定にするためには、民泊運営にかかるコストが、1人当たりどのくらいなのかをきちんと把握してください。
部屋の改装費用や、ベッドや寝具などの設置費用、水道光熱費、シーツやタオルなどのクリーニング代、トイレットペーパーや歯ブラシなどのアメニティ、部屋の清掃料などを計算して、一人当たりの宿泊コストを計算してみるのです。また、Airbnbに支払うサービス料や振込手数料を忘れがちですが、思いの外コストがかかるので注意してください。宿泊料の設定は、少なくともこうした諸費用を上回っていなければ、ビジネスとして民泊をやる意味がありません。