2. 管理会社を軽視

物件選びは慎重なのに、管理会社選びを軽視する大家さんが意外に多いようです。しかし、賃貸経営において、管理会社は極めて重要です。入居率を引き上げ、家賃を高めに維持することができるかどうかは、管理会社次第といっても過言ではないのです。

本当のところ、賃貸住宅の競争力には決定的な差が存在しないことが多いです。立地がよく、魅力的な物件は家賃が高く、立地や築年数などに難のある物件は家賃が安いという相関関係があります。立地などに多少難があっても、低家賃を武器に好立地物件に勝つことは十分可能です。そう考えると、競争力はほぼ横一線なのです。入居希望者は、大多数が家賃と物件の魅力を天秤にかけて迷っています。その「迷い」を「納得」に変える決定的な役割を担っているのが管理会社なのです。

ターゲットに合った募集の方法、入居者の心をつかむ内見の演出など、長年蓄積してきた管理会社のノウハウこそが賃貸契約を導くのです。「管理会社なんてどこも同じ」などと、委託費の安さだけで管理会社を選ぶと、空室や家賃低下に悩まされることになります。

3. 空室対策に無頓着

空室は大家さんの「努力」で解消できます。例えば、敷金・礼金を0円にする、いわゆるゼロゼロキャンペーンです。数年間入居してもらえることを考えれば、家賃を引き下げるよりもお得です。あるいは、入居から2~3ヵ月間の家賃を無料にするフリーレントキャンペーン。これも家賃を引き下げるより、はるかに有利です。

このように「今だけ」「この部屋だけ」という限定感を加えることで、契約率を高めることは十分可能です。このようにさまざまな方法を検討し自ら行動を続けるか、運頼みの他力本願なのかで、入居率は大きく変わってきます。

不動産投資は手に入れるのがゴールではなく、スタートなのです。オーナーというよりは、経営者として継続的に物件に関わり、入居率アップに努力することが成功の鉄則です。

多くの大家さんが「不動産投資の成否は、優良な物件を手に入れること」と考えがちです。確かに物件探しは重要ですが、それ以上に、今回紹介した3つに気をつけることが、成功のためにはより重要なのです。不動産投資に失敗しないためにも、ぜひ実践してみてください。(提供: 不動産投資ジャーナル

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