ロボアドの3つの魅力「低コスト」、「自動リバランス」、「税負担軽減」

ロボアドが評価されているのは、まずそのコストの低さです。投資信託と比較すると、通常の投資信託のコストは購入時手数料が3%弱、信託報酬が年1.5%程度と、年間で約4.5%の手数料等がかかります。それに対してロボアドの手数料(報酬)は預かり残高の年率1%程度のため、投資信託と比較するとかなり低コストといえます。

また、資産運用を金融機関に一任するラップ口座と比較すると、ラップ口座の預入金額は最低でも数百万円、手数料は年2~3%ですので、やはりロボアドの方が容易に利用でき、コストも一般的に低くなっています。

資産配分の調整(リバランス)を自動で行ってくれることも評価が高いポイントです。一度ロボアドによって計算されて作成されたポートフォリオも、組み入れた資産の価格変動によって資産の割合が変わってきます。この割合を人の手で再び適正な割合に戻すのは、手間がかかる作業です。ロボアドは資産の割合を定期的に自動で修正してくれるので、手間をかけずに最適なポートフォリオを保つことができます。

税負担を抑える機能も注目されています。すべてのロボアドが対応しているわけではありませんが、分配金やリバランスなどで一定額の税負担が発生した場合に、含み損が出ている資産を売却することで税負担を軽減する機能があります。この売却した資産はすぐに買い戻し、ポートフォリオを元に戻します。前述のウェルスナビというロボアドがこの機能を提供しています。

手軽に資産運用のアドバイスがうけられるロボアド。上手に活用すれば資産運用の心強い味方になりそうです。(提供: お金のキャンパス

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