この記事は2024年4月17日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「西原宏一氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=dai2003/stock.adobe.com)

2024年4月17日(水)の午前11時すぎに、現役トレーダーの西原宏一さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

西原宏一
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行にて為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラーなどを歴任後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。

現在の為替相場の傾向や相場観

パウエルFRB議長は「最近のインフレデータから判断して、金融当局が利下げに必要な確信を得るのにはより長い時間がかかる可能性が高い」との認識を示した。加えて、「景気抑制的な金融政策が作用するまでさらに長い時間がかかるとみておくのが適切だろう」ともコメント。

これは米国の6月の利下げ観測を後退させることになり、金利先物市場でのFEDの利下げ確率は16%ほどに低下。この意味においては、ドルロングを積み上げるのも至極当然であり、シカゴIMM通貨先物ポジションの円のショートは16万枚まで積み上がっている。

かなり枚数が多いので、今介入が入れば効くだろうと想定するが、 一方、日本の個人の投資家のポジションは、かなりショートという噂。マーケット関係者によると、当局が介入時期が近いということを何度も示唆したため、実需のドル買いの手当てが遅れているようだ。

現在の為替相場の戦略やスタンス

米国6月の利下げ観測の後退による金利上昇から考えれば、米ドル/円はロングで攻めたいところだが、介入警戒感から、米ドル/円のロングエントリーは慎重にならざるを得ない。

短期ではバリアオプションを背景に、155.00円超えにストップを必ずだしておき、米ドル/円を154円台後半でショートに。仮に介入が入れば、スウィングとして米ドル/円の押し目買いといったところだろうか。

▽米ドル/円 日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

*:当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。