smoking
(写真=PIXTA)

喫煙習慣は厄介です。本当は禁煙したいのに、なかなかやめられないという人が少なくありません。たばこの害をストレートに説いても効果はあまり期待できないようです。その一方で、禁煙に成功した人もいます。どんなきっかけで成功したのか、やめられない人とどこが違うのか、コツを探ってみました。

年々減る喫煙者

喫煙者数は年々減っています。日本たばこ産業(JT)では毎年「全国たばこ喫煙者率調査」を行っていますが、最新の調査結果(2016年5月実施)によると、全国の喫煙率は19.3%と、3年連続で2割を切っています。なかでも、男性の喫煙者率は29.7%と、調査を始めた1965年以降で初めて3割を切ったことは、「たばこ離れ、本格化か?」といったように、メディアがこぞって取り上げました。

アメリカでも、1950年代には55%を超えていた喫煙率が、今は15%まで減少しています。テレビドラマでも喫煙シーンが減り続けているという調査結果も、現実を象徴しているかのようです。

ペンシルバニア大学のアネンバーグ・パブリック・ポリシー・センターの調査によると、1950年代から2000年代までにプライムタイムで放送されたアメリカの人気ドラマにおいて、1961年には1時間に4.96回あった喫煙シーンが、2010年には0.29回にまで減っているといいます。

日本のドラマでもアメリカと同様に、生活の一風景やキャラクターを表す小道具として、たばこを吸う場面はかつて多く使われました。しかし近年は、たばこの害を批判する声を受けてか、その数は減少しています。最近のアメリカのドラマでは、ストレスの多い職業のイメージを強調するシーンや、場面の緊張感をあおるシーンなどで使われるようになりました。

とはいえ、たばこはあくまで「キャラクターのバックグラウンドを作る小道具に過ぎない」と、たばこ批判を意に介さない俳優もいます。たばこは嗜好品だけに、そのあり方は白黒はっきりとはいかないようです。