5位 電子機器メーカー「ソニー(SONY)」

5位にランクインしたのはソニーだ。ブランド価値金額は7702億円で、前年度比でマイナス5%だった。

ソニーのブランド価値を高めている要因は薄型テレビ「ブラビア」の成功だ。テレビ領域は世界中の電子機器メーカーが競争を強いられているマーケットである。その中でもブラビアは高い評価を獲得して、マーケットで存在感を高めている。

なお、ブラビアはインターブランドが開発したブランド名称である。ブランド価値の創出を手掛けるインターブランドに任せるあたりがソニーの強みとも言えるのかもしれない。

4位 自動車メーカー「日産(NISSAN)」

第4位は日産自動車である。ブランド価値は9082億円で、前年度よりも19%向上している。日産のブランド価値が高まっている背景には、スポンサー契約が大きな要因だ。スポーツチームと契約をしていることで、上手にブランド価値の創出に成功をしている。

また若者向けに自動車販売を進めている点も高く評価している。自動車離れする世代を上手に食い止めることができている点で、今後ますますブランド価値は高まると期待されている。

3位 電子機器メーカー「キヤノン(Canon)」

3位にランクインした企業は電子機器メーカーのキヤノンだ。同業界のソニーや日立を抑えての堂々TOP3である。その価値金額は1兆1278億円で、残念ながらマイナス4%だった。

キヤノンのブランド価値が高い要因は戦略的な中国マーケット展開にある。従来、キヤノンは中国展開に苦戦を強いられてきた。その理由がキヤノンのブランド価値が浸透していないことにあった。

キヤノンは技術面と先進性のイメージを取り入れ、中国マーケットに打って出ている。これが功を奏してブランド価値を高めるに至っている。

2位 自動車メーカー「ホンダ(HONDA)」

ホンダのブランド価値金額は2兆2975億円で、前年度よりも6%プラスになった。ホンダのブランド価値を高めた要因は、F1に参戦したことが大きなきっかけとなっている。また新興国を中心としてバイク需要が高く、これがブランド価値の底上げにつながったと評価している。

本来の自動車分野だけでなく、関連領域にてその存在感が増しており2位にランクインした。

1位 自動車メーカー「トヨタ(TOYOTA)」

インターブランドのランキングで1位を獲得したのは、日本人だけでなく、世界中の多くの人が知っているトヨタだ。トヨタのブランド価値金額は4兆9048億円で、前年度に比べて16%プラスしている。

トヨタが特に優れているのは、ブランドの信頼度だ。要するに「トヨタは安全」「トヨタだから大丈夫」と思われている。この所以は長期的にブランド価値を高める事業戦略を導入してきたからだ。

またトヨタの存在度も極めて優れていると言える。ダイハツの完全子会社化や、AIシステムの導入等、先駆的で挑戦的な視線もあるだろう。トヨタはこのようにブランド価値の創造・成長をさせており、今回インターブランドの1位に輝いた。なお、視点を世界に移すとトヨタは5位。初のアジアブランドでTOP5入りを果たしている。(ZUU online 編集部)