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(写真=Thinkstock/Getty Images)

あなたがここ最近、美術館に行ったのは、一体いつのことだろうか。通常、美術品は鑑賞するのが主な用途であるが、近年、それとは別に「アートを投資対象として見よう」という動きが、業界を中心に広がっている。

「アート」の価値の源泉とは何か?

2014年の統計によると、世界のアート市場は約7兆6000億円といわれている。同年のグローバルゲーム市場が8兆円以上といわれているから、それと同程度の規模ということになる。

そこで今回は、この「現代アート」が投資対象としてふさわしいのかどうかを、筆者なりに考察してみたいと思う。まず、アートがなぜ価値が上がるのか、筆者が考える要因とは、以下の5つである。

1. オリジナリティがある
基本的に、機械生産に頼らず、人間がハンドメイドすることが一般的となっているアートは、「究極のオリジナリティ」だといえる。もちろんそこには、独創性があることが前提なのは、いうまでもない。

2. 大量生産できない
1とも関連しているが、アート作家が1年間に手がけることができる作品とは、年間せいぜい10~20品程度になるのが普通である。次から次へと大量生産できないことが、価値の源泉となりうる点である。

3. 流動性が少ない
大量生産できないところへ、さらに作品が一度美術館に入ってしまうと、基本的には市場に出てこなくなる。すると、出回る作品が少なくなって、価値が上がりやすい状況ができあがることになる。

4. 小口化できない
金融商品などであれば、金額の高いものは小さく分けることによって、安くすることができる。たとえば、ビットコインなどは、1BTC(1ビットコイン)あたり6万〜8万円で取引されているが、一般人でも参加しやすいように、実際は0.1BTCといった小数点単位で買うことができるようになっている。これが「小口化する」ということだが、アートはこれができない。

5. 基本的に減っていくもの
アートのデメリットのひとつが、「保存」の問題である。通常は、年月が経つほど、作品は劣化しやすい。個人が制作する以上、数は限られており、しかもそれがだんだん少なくなっていくという点が、希少価値の源泉となりやすいのである。