ランキングのベスト20カ国

世界寄付指数ランキングにおいて、2014年には米国とミャンマーが同率トップだったのだが、2015年と2016年にはいずれもミャンマーが単独での世界一位となっている。次表ではベスト20にランクインした各国について、総合寄付指数とともに、「援助」、「寄付」、「時間」という各調査項目3点についての肯定回答の割合を%表示しておいた。

ad98abd6fb1c4ebdaa35a278aad2eada

発展途上国と先進国が混合

1位のミャンマーと2位のアメリカが象徴しているように、ベスト20にカウントされた各国は、発展途上国と先進国の混合状態になっている。ただ、もう少し突っ込んだ分析を試みると、他人への思いやりを「積極的に表現する」のか「隠れて実行する」のかといった点について、宗教や哲学などにかかわる国民性が深くかかわっていることが浮き出されて来る。

この調査だけからは明らかにならない、各国における国民性についての分析も、ある程度必要になってくるのかもしれない。

ランクを下げ続ける日本は114位に

「おもてなし」をキャッチフレーズにするほど、他人への思いやりを美徳としているはずの日本は、2015年の調査での102位からさらにランクを下げて114位となっている。日々の仕事に追われて、寄付やボランティア活動などへの関心が薄れてしまっているのだとすれば、もう少し人間の生き方そのものへの思慮を深める必要がありそうに思える。

震災などの突発的な被害に対しては、即時に多くの寄付や援助が寄せられる。ところが時間の経過とともに、そうした熱意が急速に冷めてしまっているのもまた実情だ。持続性のある善意は、そう簡単に醸成されるものではない。(ZUU online 編集部)