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(写真=PIXTA)

唐突だが、あなたは長生きをする自信があるだろうか。大半の方は「わからない」と答えるだろう。もし答えが「イエス」なら、長生きする場合に大きなメリットのある個人年金保険というものをご存知だろうか。今回は、個人年金保険を基本的な内容から詳しく解説していく。

目次

  1. 個人年金保険とは
  2. 終身年金、確定年金、有期年金:何が違うの?
  3. 個人年金保険のメリット・デメリット
  4. 選択肢の一つとして、賢く利用しよう

個人年金保険とは

個人年金保険とは、毎月保険料を積み立てることで老後に年金を受け取ることのできる保険商品である。年金は、大きく分けて公的年金と私的年金の2つに分類される。公的年金である国民年金や厚生年金、共済年金はそれぞれ「1階部分」「2階部分」とも言われる。

「3階部分」より上階の部分は私的年金と定義される。「3階部分」には、確定拠出年金などが該当する。さらにその上の「4階部分」に当たるのが、今回紹介する個人年金保険である。つまり、個人が任意で加入する私的年金で、基礎年金(国民年金)等を補う役割を担っている。

公的年金の支給開始年齢の引き上げを背景に、退職後から公的年金受給までの期間、生活費を補う資金として利用する人もいる。後ほど詳しく解説するが、個人年金保険には税制面でのメリットがある。すでに老後のために積み立て貯金を始めているという方は、個人年金保険を活用することにより節税できる場合もあるので、知識を深めていただきたい。

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終身年金、確定年金、有期年金:何が違うの?

個人年金保険は保険商品だが、生命保険や医療保険とはその内容が異なる。個人年金の中にも、終身年金、確定年金、有期年金と3つの分類があるので、それぞれの特徴を見ていこう。

終身年金
生きている間一生、年金を受け取ることができるのが終身年金である。これは、基礎年金などと同様で、死亡した場合にはそれ以降は支給されない。他の2つに比べ、保険料が高めに設定されていることが多い。長生きするほど、割がよくなる。中には、最低保証期間が設けられている商品もあるので、加入する前にはその点も必ず確認したい。

確定年金
5年、10年といった定められた期間に年金が受け取れるのが確定年金である。先ほどの終身年金とは異なり、死亡後も決められた期間に年金が支払われるのが特徴である。この場合、遺族が年金を受け取ることになる。

有期年金
有期年金は、終身年金と確定年金を併せたような内容になっている。確定年金同様、年金が受け取れる期間を先に決めておくが、本人が死亡した場合にはそれ以降の支給がストップする。保険料は安めに設定されていることが多いが、死亡時期が早ければ早いほど「損」をする可能性が高い。

それぞれに、メリット・デメリットがある。一概にどれが一番良いとは言えないが、確実に一定の期間に年金が支給されるという安定感があるのは確定年金だろう。しかし確定年金の場合には、その期間が終了した際には支給がなくなることになる。長生きした場合を考慮して、終身年金の方が安心できるという人もいるだろう。

保険会社により、それぞれ詳細は異なるので「老後の備えを」と考えているなら、各会社の商品をよく比較検討してほしい。特に、毎月の保険料の額は保険商品の各タイプ、また各会社によっても異なる。老後のための蓄えのはずが、保険料が支払えなくなって現在の生活が破綻してしまっては意味がない。自身の経済状況、今後のライフプランをしっかりと立てた上で判断してほしい。

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個人年金保険のメリット・デメリット

個人年金保険のメリットの一つに「返戻率」がある。保険料の払い込み総額以上の金額を、将来年金として受け取れるというものだ。積立預金の金利のみの場合に比べると、返戻率がある個人年金保険の方が高金利な商品である場合がほとんどである。貯金が苦手という方は、毎月決められた金額を支払っていけば、自然と資金が貯まっていくという点もメリットだろう。

さらに、先ほど少し触れたように、個人年金保険には税制面でのメリットがある。個人年金保険控除という項目で、課税対象額から一定額が控除されるという特典がある。

つまり、うまく活用すれば老後の資金を確実に貯めることができ、かつ受け取る金額も増える。加えて、現在の節税対策になるのだ。ただし、控除の要件として、年金を受け取るまでに10年以上の期間にわたって保険料を定期的に支払う契約であること、10年以上の定期、または終身年金であることが必要となる。

こうなると、積立貯金を個人年金保険に全て切り替えよう、と思う方もいるかもしれないので、デメリットについても触れておこう。

最大のデメリットは、「元本割れ」の可能性があるということである。自身が何歳まで生きるのかを知ることができない以上、不確定な要素に対しての投資となる場合があるのだ。

先ほども挙げたように、死亡時期が早まるとその分、支払った保険料よりも少ない金額しか支給されない、というケースも十分起こり得る。では一定の期間、年金が確実に支給される確定年金をという場合にも、その期間以降は受け取ることができなくなる。その後の備えは、別に準備しておく必要もあるだろう。

選択肢の一つとして、賢く利用しよう

個人年金保険は、うまく活用できればかなり大きなメリットがありそうだ。しかし、不確定な「死」というものを取扱う商品である以上、リスクがあることも忘れてはいけない。全てを個人年金保険に頼るのではなく、選択肢の一つとしてうまく活用するのが賢い方法だろう。

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