もうすぐ来るお正月に、子供や親戚にお年玉をあげるという人は多いだろう。いま高校生がどれくらいお年玉をもらっているか、予想はつくだろうか。
平均すると合計5万円程度もらっているという。この調査はSMBCコンシューマーファイナンスが金融経済教育セミナーに参加した全国の高校生を対象に、男子670人、女子330人から回答を得た。
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(5万円以上)10万円以下も約17%とうらやましい結果
「2016年にお年玉を合計いくらもらったか」という質問の回答をみてみよう。選択肢(回答の分類)は▽1万円以下▽3万円以下▽5万円以下▽10万円以下▽20万円以下▽20万円超▽もらっていない--というものだ。
最も多いのは3万円以下で35.4%となった。10万円以下という回答も16.9%あり、サラリーマンのお父さん世代からするとなんともうらやましい限りである。
男女別にみると、女子のほうが多くもらっている傾向があるようで、男子高校生の約3割が3万円以下だったのに対し、女子高校生は約3割が5万円以下となった。合計すると男女合わせて7割強の高校生が5万円以下のお年玉をもらっている結果となった。
高校生にはいくらお年玉をあげればいいのだろうか。お年玉の相場がわからないという人のためにお年玉の相場調査の結果をご紹介しよう。食材宅配のオイシックスが2014年に会員向けに行ったアンケートでは、高校生にあげるお年玉の額は「1万円」とした回答が多かったが、「5000円」との回答も40%前後存在。5000円でも少なすぎることはないが、1万円だとうれしい、といったところだろうか。
同アンケートによれば未就学児には1000円、小学校低学年には2000円、高学年には3000円、中学生には5000円が相場、という結果になっている。もっともあげる子供との関係性、さらには地域性もあるので、この額でないといけないわけではない。
なお4のつく数字は縁起が悪いとされるので400円、4000円などの金額は避けたほうがいいのかもしれない。ちなみにお年玉の卒業時期は20歳を目安にしている人が多いようだ。やはりお年玉をもらえるのは子供だけらしい。
自分でつかう?それとも貯蓄?イマドキ高校生は意外と堅実
子供の「ボーナス」ともいえるお年玉。高校生はどう使っているのだろうか。アンケートの回答をみてみると意外と堅実な使い方をしていることが分かった。
高校生464人のうち230人と約半数はもらったお年玉をすべて貯蓄または親に預けている。全額自分でつかったと答えたのは残りの半数だが、「つかった」というのは消費と貯蓄の両面があるようで「つかった」と回答した高校生の7割が半分を自分で消費し、半分を自分で貯蓄するか親に預けている。つまりもらったお年玉を自分ですべて消費してしまう高校生は少数派となっていて大半はある程度の額を貯蓄に回しているということだ。
日本はまだまだ経済回復への道は遠そう。そんな現状を若い世代は切実に感じ取っているのだろうか、子供のボーナスといえるお年玉も今のうちからコツコツ貯めておこうという気持ちがうかがえる。
親世代にとってもボーナス時期はまさに貯め時。これから大学や専門学校への進学をひかえ、教育費はますますかさんでくる。さらには自分たちの老後資金準備の必要も迫る。子供が進学したらお金は右から左に流れることが多いから、子供を見習ってボーナスはしっかり貯めておきたいところだ。
高校生のお年玉の使い道は「買い物」と「交際費」
とはいえ年に一度のお年玉。貯蓄だけではつまらないだろう。自分の楽しみに使う高校生も少なくなかった。お年玉の使い道としては「お買い物」が最も多く358人。次に多かったのが「交際費」で243人。お買い物に消費した高校生が何を買ったのかというと、1位が「服・靴・鞄」。2位「本・漫画」、3位「ゲーム」、4位「雑貨」「授業や部活に必要なもの」と続いている。
お年玉をもらったら自分の好きなもの、欲しかったものをこの機会に買っているようだ。授業や部活で必要なものをお年玉で買っているのはさすがというべきか。将来のためにしっかりと貯蓄しつつ、自分の好きなものも買う。メリハリのついた使い方は親世代も見習うべきかもしれない。
高校生のお金の使い方に学ぶ?
高校生のお年玉の使い方をみるともらった額の半分以上は貯蓄しつつ、自分の好きなものや必要なものを買っており、将来を見据えて堅実な使い方をしている印象がある。いずれ自分で働いて収入を得られるようになった際に、収入をすべて使ってしまっては生活していけないのは当然のことではある。
しかし社会に出る前からお金の使い途を練習しておかないと難しいことでもある。将来自活していくためには子供のうちから親がお金の使い方を教えてやらなければならない。高校生がお年玉を使っているように、必要なものを買い、将来のために貯蓄しつつ、自分の欲しいものも買う。これはお金との上手な付き合い方のひとつであろう。
高校生のお年玉の使い方が親から教わったものであるなら親の教えをほめるべきであろうし、子供が自らそう考えているなら大人として学ぶところがあるのではないだろうか。(ZUU online編集部)