住民税,非課税,非課税世帯
(写真=Thinkstock/Getty Images)

住民税は各自治体が賦課徴収する地方税であり、基本的に誰もが支払わなければならない税金のひとつだ。しかし、一定の要件を満たす場合は減額、あるいは住民税そのものが免除される。今回はこの住民税の非課税世帯について、その非課税対象となる要件やそのメリットをまとめた。是非とも参考にしみてみてほしい。


住民税の非課税対象になる条件

まず住民税と一口に言ってもいくつかの種類があり、その中でも一般的に課税される住民税は主に「所得割」と「均等割」の2つである。所得割は所得に応じて課税される住民税であり、均等割は所得等に関わらず均等に課税される住民税だ。この2つの住民税は、それぞれ非課税となる要件が異なる。

所得割の非課税限度額は、次の通りである。

控除対象配偶者や扶養親族がある場合:35万円×(本人・控除対象配偶者・扶養親族の合計人数)+32万円以下

控除対象配偶者や扶養親族がいない場合:35万円以下

対して均等割(あるいは均等割・所得割両方)の非課税対象要件は、生活保護を受けている人など共通の項目もあるものの、非課税限度額は賦課する自治体によって条例で定められている。具体的な金額は、例えば東京都23区内であれば次の通りである。

控除対象配偶者や扶養親族がある場合:35万円×(本人・控除対象配偶者・扶養親族の合計人数)+21万円以下

控除対象配偶者や扶養親族がいない場合:35万円以下

つまり東京都23区内においては、所得額が35万円以下であれば控除対象配偶者や扶養親族の有無に関わらず、所得割も均等割も非課税となる。

住民税の非課税世帯とは

住民税非課税世帯とは、世帯全員が住民税非課税である世帯のことをいう。この住民税非課税とは、所得割と均等割が共に非課税である状態を指し、いずれかだけが免除されている状態はこれに当てはまらない。住民税が非課税である世帯、すなわち低所得世帯にはさまざまな優遇制度が設けられている。

非課税対象になるメリット

住民税非課税世帯が得られる具体的なメリットは、主に次の通り。

国民健康保険、介護保険、高額医療費制度における自己負担額の軽減措置

保険料については年齢や所得に応じて減額され、高額医療費制度については個人負担上限額が低く設定される。そのほか自治体によっては、介護保険サービスの自己負担額が軽減される場合もある。

臨時福祉給付金の支給

消費税増税に伴い、影響が大きくなることが見込まれる低所得者層への救済措置として、臨時福祉給付金が支給されることとなった。ここでいう「低所得者層」とは、住民税非課税世帯に属する人のことを指す。当年における住民税が非課税であっても、住民税課税者がその世帯にいる場合は給付金を受給することはできない。

住民税非課税世帯の所得水準目安

住民税非課税世帯として認められるための所得水準目安は、次の通り。

給与所得者の場合

単身世帯:100万円

夫婦(配偶者を扶養している場合):156万円

夫婦と子供1人(配偶者と子供を扶養している場合):205.7万円

夫婦と子供2人(配偶者と子供を扶養している場合):255.7万円

公的年金等受給者の場合

65歳以上の単身世帯:155万円

65歳未満の単身世帯:105万円

65歳以上の夫婦(配偶者を扶養している場合):211万円

65歳未満の夫婦(配偶者を扶養している場合):171.3万円

※東京都23区などにおける非課税限度額

世帯分離をする際の注意点

もしも住民税非課税世帯の認定を目的として世帯分離を検討する場合、それによって生じるデメリットやコストにも注意しなければいけない。世帯分離を行えば確かに「住民税課税世帯」と「住民税非課税世帯」を分離することは可能で、住民税非課税世帯と認められた人については前述の通りの優遇措置が受けられることになる。

しかし、世帯分離をしてしまうとそれまで認められていた各種所得控除が適用されなくなり、所得税や住民税が増えてしまう可能性もある。現在適用されている控除がどれほどであり、それによってどれだけの税額が軽減されているのか把握し、この負担が優遇措置と見合っているのか見極める必要があるだろう。

住民税非課税世帯は必ずしも得ではない

住民税非課税世帯として認められれば一定の優遇措置が受けられることから、住民税が非課税になりさえすれば良いのだと勘違いしてはいけない。一方、現状において要件を満たしている場合は、速やかに臨時福祉給付金などの各種申請を行うべきだ。(ZUU online 編集部)

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