伊藤嘉洋,株式相場見通し,好業績確認
(写真=Thinkstock/GettyImages)

日経平均予想ジ レンジ 19,000 ~ 19,615 円

今週は、日米首脳会談を控え、模様眺め気分が強まる中、週末の米国市場では主要指数が政策期待から最高値を更新した。為替も113円台の円安方向に振れるなど、外部環境改善を追い風に、日経平均は19,395円と1/27以来の高値水準まで買い進まれた。

海外の焦点

米国では、2/3発表した1月雇用統計は22.7万人増(予想17.5万人増)と4カ月ぶりに大幅な伸びとなった。雇用と景気拡大を目指すトランプ政権には追い風となるものの、利上げやドル高是正に言及しているだけに、金融・為替市場の反応は鈍い。

また、1月ISM製造業景況指数は56.0と12月の54.7を大幅に上回った。同指数が50を上回っている限り、企業の景況感の改善が、米株式の長期上昇基調を維持すると考えられる。こうした中、トランプ大統領は、税制改革について数週間以内に抜本的な提案を明らかにすると表明した。

これを好感した米国株は主要3指数が史上最高値を更新、ドルや金利も上昇し、トランプ相場第2幕の始まりを窺わせる格好だ。期待先行で買われたが、今後は具体的な数字が出てくるかどうかに市場の注目が集まりそうだ。

しかし、イスラム圏7ヵ国の国民を対象とした入国禁止をめぐり、命令を差し止めた連邦地裁と政権との対立が長引き、政策遂行スピードが遅れるとの懸念には留意しておきたい。

国内の焦点

足元の東京市場は、トランプ大統領の言動や米国株とドル円相場の動きを睨んだ局面が続いている。それ以外では大幅な下落リスクは乏しい状況といえる。需給面では、海外勢が納税売りなどで売り優勢に対し、信託銀行は公的年金中心に大幅に買い越してきた。

個人は現物はやや売りを優先する一方、信用取引では5週連続で買い越すなど先高期待の強さを窺わせている。また、国内企業決算発表が本格化しているが、EPSは1月末の1,171円から1,233円(2/9)に上昇している。日本企業の業績改善に対する認識は一段と高まっており、海外勢を始めとした中長期資金の流入拡大は期待できそうだ。

来週の株式相場

テクニカル面では、三角もち合いを上放れ、先高期待は一段と高まってきた。ただ、25日線が下向きを示しており、新たな上昇相場移行には、同線が上向きに転じることで確度は増してくる。以上、来週は、日米首脳会談に関心が集まる中、会談が友好的な雰囲気で終わるなら相場の転機となる可能性を優先したい。日経平均のレンジは、上値は1/5高値19,615円が意識され、下値は節目の19,000円が目処となる。

株式見通し2-10

伊藤嘉洋
岡三オンライン証券 チーフストラテジスト