移住先,自治体
(写真=PIXTA)

都会の喧騒を忘れて、自然豊かな場所で生活を送りたいという願望を抱くのは、定年を迎えた団塊の世代だけに限らず、子育て世代にも広がる。

全国の地方自治体は、こうした移住者を受け入れようと、家賃補助をはじめとする様々な支援に乗り出しているが、注意しなければならないのが、移住先の自治体の財政力だろう。

移住の際には、手厚いサポートを受けられたとしても、財政難を理由に住民サービスが十分行き届いていない可能性もあるからだ。そこで今回は、移住先として人気があり、財政も健全な自治体をランキング独自でまとめる。

移住先おすすめランキング、首都圏の自治体上位に

都市から地方への移住や都市と農山漁村地域の交流を促進する移住・交流推進機構(JOIN)は、所属するスタッフや関係者への調査をもとにしたおすすめの移住先25選をまとめた。選ばれた移住先は以下の通り。

1. つくば市(茨城県)
2. ニセコ町(北海道)
3. 土佐山地区(高知市)
4. いすみ市(千葉県)
5. 小豆島町(香川県)
6. ミケ日町(静岡県浜松市)
7. 与論町(鹿児島県)
8. 松本市(長野県)
9. 今治市(愛媛県)
10. 新上五島町(長崎県)
11. 富士河口湖町(山梨県)
12. 武雄市(佐賀県)
13. 鯖江市(福井県)
14. 大町市(長野県)
15. 名寄市(北海道)
16. 高梁市(岡山県)
17. 邑南町(島根県)
18. 糸島市(福岡県)
19. 豊後高田市(大分県)
20. 朝来市(兵庫県)
21. 燕市(新潟県)
22. 四万十町(高知県)
23. 紫波町(岩手県)
24. 豊田市(愛知県)
25. 那須塩原市(栃木県)

25選の1つに名前の挙がった豊後高田市を例に挙げると、移住支援のための専用サイトで、農地付き、海の近く、市街地中心などの条件別に物件を紹介したり、新規就農や起業支援の情報を提供したりするなど、サポート体制が充実している。

地方の地自体が並ぶ中で、東京へのアクセスもよく、筑波大学などの教育・研究機関が集まり、関東でも名高い学研都市のつくば市もリストに名前が挙がった。

財政力は企業城下町・豊田市がトップ

地域に働き口がなく、人口流出に歯止めがかからない自治体では税収が落ち込み、公共料金の値上げや住民サービスの削除に踏み切るなどの影響が出ている。過疎化が進む自治体にとって、移住者は地域再生のカギともなるが、移住先の財政力が住民サービスの質に直結するため、移住者は自治体の財政力にも注意を払う必要がある。

総務省が2014年度決算ベースにまとめた地方公共団体の主要財政指数のうち、自治体の財政収入額を財政需要額で割った財政力指数をもとに、上述したランキングの自治体を独自にトップ10にランク付けしてみた。

この指数の数値は、過去3年間の平均値で、数値が高いほど財源にゆとりがある自治体ということになる。

1.豊田市   :財政力指数1.04
2.つくば市  :財政力指数0.99
3.三ケ日町  :財政力指数0.88
4.那須塩原市 :財政力指数0.82
5.松本市   :財政力指数0.7
5.富士河口湖町:財政力指数0.7
7.燕市    :財政力指数0.68
8.鯖江市   :財政力指数0.66
9.今治市   :財政力指数0.58
10.高知市   :財政力指数0.56

おすすめ移住先の中でトップとなったのは、豊田市。トヨタ自動車 <7203> が本社を構えるほか、それを支える自動車関連会社などが拠点を置く企業城下町は、安定した法人税収が高い財政力を誇る。このほか、燕市は金属製品、鯖江市は眼鏡など基幹産業が、市の財政を支えている。

おすすめ移住先の財政力にも格差

一方で、目立った基幹産業や企業立地のない自治体にとっては、財政は厳しい状況が続いているのが現状だ。裏を返せば、工場などが立地していない代わりに、静かな環境が担保され、それを決め手とする移住者もいるだろう。おすすめの移住先25選のうち、財政力に余力のないワースト10は以下の通りとなった。

1. 与論町  :財政力指数0.13
2. 邑南町  :財政力指数0.17
3. 四万十町 :財政力指数0.21
4. ニセコ町 :財政力指数0.24
5. 新上五島町:財政力指数0.26
6. 名寄市  :財政力指数0.27
7. 豊後高田市:財政力指数0.28
8. 高梁市  :財政力指数0.31
9. 小豆島町 :財政力指数0.32
10. 大町市  :財政力指数0.41
10. 紫波町  :財政力指数0.41

トップの豊田市とワースト1の与論町との間では、財政力指数に8倍もの開きがある。移住を検討する際には、物件や仕事のサポートなどの初期サポートとともに、移住後も満足のいく住民サービスが受けられるかどうか、長期的な視点に立って、財政力指数を参考に移住先の絞り込みを検討する必要もあるだろう。(ZUU online 編集部)

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