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(写真=PIXTA)

国土交通省は、地方自治体が個別に運営する空き家バンクの情報を一元化する方針を固めた。国土交通相の諮問機関・国土審議会が6月末にまとめた土地政策の報告書に明記されたもので、2017年度予算の概算要求に必要な経費を盛り込み、認められれば新年度から事業に入る。

地方の人口減少により、空き家は今後も増え続けるとみられている。国交省は空き家購入の希望者がインターネット上で条件に合った物件を見つけやすくして民間の不動産ビジネスを拡大させるとともに、地方移住の促進にもつなげたい考えだ。

全国のデータをインターネット上で公開

国土審議会は今後、本格的な人口減少時代の到来に伴い、空き家の増加がさらに進む一方、ビッグデータなどを活用した不動産ビジネスが進展すると予想している。そこで土地政策の新たな方向性として空き家など住宅の創造的な活用を打ち出した。

その具体策として、

・ 空き家バンク登録物件を集約し、全国に情報発信が可能なシステムの整備
・ 行政や住民、不動産業者の団体などを通じ、空き家を地域全体で活用する取り組みの促進
・ 市町村が空き家を計画的に活用するため、所有者と行政、民間事業者の間に介在する組織の枠組み検討
・ クラウドファンディングを通じて資金調達し、空き家や空き店舗を再生、活用する取り組みの推進

--などを挙げた。

国交省はこれを受け、空き家バンクの一元化に取り組む方針を固め、2017年度予算の概算要求に盛り込むことにした。空き家バンクは持ち主に物件の情報を登録してもらい、購入や賃貸の希望者に情報を提供する仕組み。全国自治体の70%近くが開設しているが、大半がその自治体内のデータしか検索できない。

このため、国交省は各自治体の仕様を統一し、空き家の利用を検討している人が希望する地域や条件を入力すると、全国の対象物件を一覧できるシステムを考えている。さらに公的な不動産データの開示を進める意向も持っている。

国交省不動産業課は「国土審議会の報告を受け、事業の予算措置を検討している。空き家の活用は重要な課題だけに、利便性の高いシステムを構築していきたい」と語った。