2017年1月1日時点の公示地価が、3月21日に公表された。この公示地価は、国土交通省が全国に定めた「標準地」と呼ばれる地点について毎年1月1日時点の価格を公示するもので、2017年には2万5270地点が対象とされている。

土地の取引価格が公示地価に拘束されるわけではないが、重要な指標のひとつであることに間違いはない。ここでは東京圏の住宅地価格の下落率ランキングから、その変動ぶりを見ていこう。(以下、標準地番号を紹介)

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(写真=PIXTA)

10位 横須賀-33 (神奈川県)

公示価格の下落率ワースト10位にランクされたのは「神奈川県横須賀市荻野230番28」で、前年の1平方メートル当たり9万円を7.2%下回る8万3500円となった。同地は三浦半島の先端近くに位置する横須賀市にありながら、京急久里浜線からのアクセスが悪く、車を持たない人はどうしても不便さを感じざるを得ない。

9位 横須賀-34 (神奈川県)

9位にランクされたのは「神奈川県横須賀市林5丁目673番18」で、前年の8万3000円を7.2%下回る7万7000円となった。同地も10位の荻野地域と同様に、横須賀市の中でも交通アクセスが劣後する地域にあたる。

バブル期には郊外に広い土地付きの一戸建てを求める傾向がみられていたものの、少子高齢化のトレンドの中で、交通アクセスの不便さはやはり大きなハンデとみなされているのだろう。

8位 野田-23 (千葉県)

8位にランクされたのは「千葉県野田市三ツ堀字灰毛969番147」で、前年の4万4000円を7.3%下回る4万800円となった。同地は東武野田線の野田市駅からも、つくばエクスプレスや関東鉄道の守谷駅からも距離があり、交通アクセスでも課題が残る。

7位 横須賀-67 (神奈川県)

7位にランクされたのは「神奈川県横須賀市長井3丁目9番483」で、前年の8万1000円を7.4%下回る7万5000円となった。同地は三浦半島の相模湾側に位置しており、同じ横須賀市でも、10位の荻野や9位の林などに比べてさらに東京からのアクセスが悪くなっている。

6位 野田-31 (千葉県)

6位にランクされたのは「千葉県野田市瀬戸上灰毛字下田232番19」で、前年の4万7100円を7.4%下回る4万3600円となった。同地も8位の三ツ堀に隣接しており、交通アクセスに難を抱えている。

5位 横須賀-18 (神奈川県)

5位にランクされたのは「神奈川県横須賀市長井3丁目2576番14」で、前年の8万円を7.5%下回る7万4000円となった。7位の標準地番号「横須賀-67」と同様に、東京からのアクセスの悪さが地価下落の要因となっている。

4位 三浦-6 (神奈川県)

4位にランクされたのは「神奈川県三浦市初声町和田字出口3081番25外」で、前年の7万7500円を7.7%下回る7万1500円となった。三浦半島の先端に位置する三浦市にあって、京急の三崎口駅からは相当な距離があり、やはり東京圏への通勤には相当な無理がある。

3位 三浦-12 (神奈川県)

3位にランクされたのは「神奈川県三浦市三崎町諸磯字白須1400番4」で、前年の7万円を7.9%下回る6万4500円となった。4位の標準地番号「三浦-6」と同様、京急の三崎口駅からは相当な距離があり、東京圏への通勤に無理があることが地価下落の要因になっているものと思われる。

2位 三浦-4(神奈川県)

2位にランクされたのは「神奈川県三浦市三崎町小網代字鷺野1325番4」で、前年の6万3500円を8.3%下回る5万8200円となった。実に、東京圏の住宅地に関する「公示地価下落率ワースト10」のうち、2位から4位までが三浦市の土地だったことになる。その最大の要素は、やはり交通アクセスの劣後にあると言わざるを得ない。かつての「環境の良い郊外に、ゆったりと住みたい」という願望が、通勤の不便さに音を上げるサラリーマンが多い現実に覆い隠されてしまった感がある。

1位 柏-5 (千葉県)

ワースト1位は「千葉県柏市大室字張間内1874番201」で、前年の8万7800円を8.5%下回る8万300円となった。柏市はバブル期には大規模な分譲地が開発されるなど、庭付き戸建ての並ぶ「高級住宅街」のイメージを誇っていたが、「交通アクセスの不便さ」は、少子高齢化の波を遮る力を持つには至らなかったようだ。

こうしてみると、東京圏で目立ったのは「交通の利便性に劣る地域の下落率の高さ」という点に尽きる。これから土地の取得を考えている人には、公示価格の傾向にも十分配慮しておく冷静さが必要となりそうだ。(ZUU online 編集部)

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