日常の生活に於いて欠かすことのできない存在である自動販売機。喉が渇いた時、仕事の休憩時間に自動販売機で買う、一本の缶コーヒーが癒しという人もいるだろう。だがこの自動販売機、よく見てみれば硬貨の投入口は横向きになっている。一方で駅の券売機などは硬貨の投入口が縦向きになっているようだ。一体なぜなのだろうか。

なぜコイン投入口は縦、横の二種類があるのか

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(写真=PIXTA)

一般的に硬貨の投入口が横向きなのは清涼飲料水などを取り扱う自動販売機、セブンイレブンなどが提供するカップ式のコーヒーの販売機などもやはりコインの投入口は横向きになっている。一方で駅のチケット券売機などは投入口が縦になっている。

日本自動販売機工業会によれば、コインの投入口は投入しやすさを念頭に考えられているが、どちらが投入しやすいかについては定説がない、としている。

ではなぜコイン投入口に縦、横と二種類あるのだろうか。

これは求められる機能から、内部の硬貨識別機能が異なっていることがあげられる。多くの人が利用する駅の券売機では、並んでいる人を素早くさばく能力が求められる。大事なのは硬貨が入ってから、商品が出てくるまでの時間の短縮だ。

そのため選ばれるのが縦の投入口だ。硬貨は縦の方が転がりやすく、識別機に入るスピードも早い。しかしその一方で硬貨投入時に勢いがついてしまうことから、硬貨識別装置も大型にせざるを得ないのだ。

なぜ清涼飲料水のコイン投入口は横向きなのか

しかし清涼飲料水は、と言えば事情が違う。これらの自動販売機に人が並ぶことは少なく、硬貨の投入スピードは重要ではない。むしろ大事なのは売り切れ商品を出さないための商品スペースのほうが重要だ。

硬貨を横に投入する場合、硬貨はゆっくりと滑り落ちる形になるため、装置に入るまでには時間がかかるが、硬貨識別装置は薄型、小型のものを利用することができ、内部スペースを節約することができる。

GWの期間中、縦型自動販売機から離れて、横型自動販売機に触れる機会が増える人も多いだろう。こうした違いに注目してみるのも休暇ならではの楽しみかもしれない。(ZUU online編集部)

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