高級車の代名詞ともいえるメルセデス・ベンツは、日本だけではなく世界中で人気のある車といってよいだろう。しかし、これはあくまで人気の話。実は、富裕層の中にはメルセデスではなくフェラーリを、「投資」という観点から選ぶ人も多い。ここでは、「投資」として、フェラーリを選ぶ富裕層の理由をみていこう。

メルセデスとフェラーリ、将来的に価値があるのはどちら?

Ferrari
(写真=PIXTA)

クルマを購入する際には通常、ブランド、見た目、乗り心地といった観点から選ぶのではないだろうか。投資として、フェラーリを選ぶ富裕層は、購入するクルマがどれくらいの「リターン」をもたらすのかを考える。もちろん前者の観点も検討材料に加えるが、「投資目線」でリターンを考慮し、将来のクルマの価値まで計算して購入を決定する。

メルセデスとフェラーリを比較した時に、将来的な価値の高さは、「希少性」の観点から説明がつく。メルセデスは世界中で人気があるため生産台数が多く、新車購入時の価格から値崩れする「値下がりリスク」が存在する。一方のフェラーリは、メルセデスと同様に人気のあるクルマだが、生産台数が少ないこともあり、値下がり率が少なく、値上がりすることを期待できるクルマのひとつだ。このように、「将来価値」も考慮すると、メルセデスよりもフェラーリに軍配が上がると予測が立つ。

富裕層は「投資目線」で購入を決める

この点に着目し、フェラーリを単なる乗り物としてだけではなく、資産としての観点から購入を決める。投資という観点で考えると、メルセデスよりもフェラーリに乗る方が経済的に魅力を感じるのが富裕層のようだ。

単純に乗った時の満足感や高級感の他に、後々売却した場合のリターンも考慮して富裕層は行動している。希少性を考慮した車への投資を行っていると表現しても過言ではないだろう。フェラーリは、資産価値を保ち続けるため、高い買い物ではあるように見えて実は、賢い買い物であることがわかるのだ。

そうはいってもメルセデスが好きだという方は、例えば値下がりリスクが少ない「中古車」を購入するという方法もあるだろう。要は、人気のモデルで、価値の下がりにくいクルマを自分で選択できるかが大事なのだ。株式相場と同じで、クルマの世界にもそのときどきのトレンドが存在するため、車種やモデルによって価格が変わったりする点も押さえておきたい。

消費ではなく投資目線、「リターン」を意識した行動を

クルマを購入するつもりはないから自分には関係無いと思った方もいるだろう。しかし、あくまでクルマは例に過ぎず、重要なのは富裕層が何か行動を起こす際には、「リターン」を考えているという点だ。「行動」と述べたのは、金銭だけでなく「時間」も同様の概念で考えているためである。

富裕層は、何かを購入したり、投資したり、時間を使ったりする際には、自分が支払った金銭・時間に対するリターンがどれくらいなのかを常日頃から考えている。そして、リターンを考慮して動くのは不動産やクルマに対してだけでなく、さまざまな選択肢においてリターンを重視した行動をとっているわけだ。不動産投資家の方なら良く聞く言葉かもしれないが、「出口戦略」 (資産価値を保つことができるのかどうか、そしていつ売却するか、いつ利益を得るのか) を購入・行動の当初から考えているのである。

もし富裕層への道を歩みたいのであれば、その場の雰囲気や資金状況に左右されることなく、一歩踏みとどまり将来的なリターンに重きをおいた選択行動を始めてみてはいかがだろうか。このような意識付けを行うことで、出費に対する選択肢が変わってくるだろう。リターンに対する意識が定着することで、富裕層への一歩を踏み出せるのではないだろうか。(提供: 大和ネクスト銀行

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