都市,ランキング,福岡市
(写真=PIXTA)

目次

  1. 総合的な力を持つのは東京23区
  2. 伸びしろがあり期待できるのは福岡市
    1. ポテンシャルランキングでみた成長可能性の高い上位都市

2017年、国内100都市を対象に、今後の成長性を左右する「産業創発力」の現状や将来のポテンシャルを分析してランキングした「成長可能性都市ランキング」が発表された。地方創生のカギともなる、ポテンシャルの高い都市はどこなのだろうか。

総合的な力を持つのは東京23区

調査を行ったのは、日本の最大手シンクタンクとして知られる野村総合研究所だ。都市圏の人口規模などを考慮して国内の100都市を選定。今後の成長性を左右する「創業創発力」と、将来のポテンシャルを分析した結果から、「成長可能性都市ランキング」を作成した。

都市の産業創発力については「多様性を受け入れる風土」「創業・イノベーションを促す取り組み」「多様な産業が根付く基盤」「人材の充実・多様性」「都市の暮らしやすさ」「都市の魅力」という6つの視点から総合的に分析している。

結果として、実績および将来のポテンシャルを含めた総合的な産業創発力が高いのは、上から順に、東京23区、福岡市、京都市となった。

このランキングで野村総合研究所が提唱しているのは、地域をけん引する「ローカルハブ」を目指すことで地方創生を行うことだ。従来、地方は大都市に人材を供給し、財政支援を受ける「大都市依存型」をとってきた。しかし、日本の大部分の地域で人口は減少し、市場は縮小し続けている。大都市に依存するのではなく、地域で人材・企業を育成しながら世界へ商品を輸出して外貨を獲得する「ローカルハブ」の役割を果たす地方都市が増えることで、地域を活性化し、大都市から自立することができると野村総研は分析している。その「ローカルハブ」になりうる可能性を持つのが、ポテンシャルランキングで上位となった都市だ。

伸びしろがあり期待できるのは福岡市