一部証券会社に口座があれば日経の記事が読める
紙離れの時代と言われて久しい。ネットサービスやネット情報への移行が目立つ中、日経は既に「電子版」が広く支持されている。ちなみに電子版は2014年4月に4000円を4200円にしたが、今回は値上げの対象としなかった。
日経を読むには「日経テレコン21」という情報サービスを使う方法もある。子会社の日本経済新聞デジタルメディア社のサービスで、パソコンやスマートフォンで閲覧可能。日本経済新聞や日経産業新聞、日経MJ(流通新聞)などの購読が同時にできるサービスである。さらに「日経会社情報」や雑誌の記事や他社の新聞記事なども閲覧できる。過去記事の検索機能も付いている。
「日経テレコン21」料金は当然のことながら高く、通常だと1IDで8640円、100IDでも42万7680円。このほか利用料もかかり、たとえば記事は見出しだけなら無料だが本文を読むと20円や50円などが付加される。主として企業が契約しているサービスであり、個人契約できる人は自ずと限られてくる。
このサービスを一部の証券会社が顧客サービスとして提供している。大和証券、楽天証券、丸三証券などが、口座を開設した顧客に無料で利用してもらう。すべての機能が使えるわけではないが、数千円の購読料を払わずとも、日経による速報ニュースや企業レポートのほか、企業決算も読むことができるのは嬉しい。
たとえば楽天証券版では、日本経済新聞(朝刊・夕刊)、日経産業新聞、日経MJなどの閲覧(3日分)、過去1年分の新聞記事検索、日経速報ニュースの閲覧ができるという。
朝日、毎日、読売の全国大手3紙は消費税の増税に伴って2014年4月から、朝夕刊セットが4037円、朝刊統合版が3093円に改訂されている。このほか産経は2950円、中日新聞傘下の東京新聞は3343円。さて読者は今回の値上げにどのように反応するのだろうか?(長瀬雄壱 フリージャーナリスト、元大手通信社記者)
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