金曜日の海外時間には、東京時間に米上院で予算決議案が可決されたことを受けて、米長期金利とNYダウが上昇しドル買いが強まりました。
週末に行われた衆議院選挙で与党が大勝したことから、アベノミクス継続との見方で日経平均が上昇する中円売りが優勢となっています。
金曜日の海外市場
欧州時間序盤、東京時間に米上院で予算決議案が可決されて米長期金利が上昇してドル買いが強まった流れを受けてドルが一段高となってドル円は113.40円台まで上昇しユーロドルは1.1790付近まで下落しました。しかし米長期金利が伸び悩んだことから一旦ドル売りが優勢となって、ドル円は113.00円台まで反落し、ユーロドルは1.1820台まで反発しました。
NY時間午前、再び米長期金利が上昇を始めると、再びドル買いの流れとなって、ドル円は113.50円台まで上昇し、ユーロドルは1.1760台まで下落しました。
NY時間午後にはいると、週末を前に各通貨ペアともレンジ取引となりました。
週末に行われた衆議院議員選挙では、立憲民主党が予想以上に議席を確保しましたが、一方で自民党が単独過半数を大きく上回り、また自公で2/3を確保したことから、アベノミクス継続との見方で円売りが強まって、ドル円は7月12日以来の114.00円台まで、ユーロ円も134円台まで上昇しました。
FF金利先物市場の年内のFOMC追加利上げ織り込み度合いは約93%、2018年6月までの2回目の利上げは約60%と若干上昇しています。
昨日の海外市場
今日の海外時間には主な経済指標の発表などは予定されていません。
今後の見通し
米上院で予算決議案が可決されたことから、大幅な減税を含む税制改正の実現に対する期待が高まって、NYダウが史上最高値を5日連続で更新す る中米長期金利も上昇しドル買いが強まっています。
スペイン・カタルーニャ自治州の独立問題では混乱が続いています。このことは、ユーロの上値を抑える要因にはなっていますが、すでに全般的なリスク要因とは捉えられてはいない模様で、円買いの材料ではなくなっています。また北朝鮮問題を含む東アジアの地政学的リスクは米韓合同軍事 訓練が無事終了したこと、その間示威行為がなかったことから一旦はリスクの度合いが低くなったと考えられています。
これまでドル円の上値を重くしていたリスク要因が後退する中、米長期金利が上昇していることを考えると、引き続きドル円はじり高傾向が続くと予想できます。
ドル円買いポジションを継続
先週木曜日に構築した112.60円付近でのドル円の買いポジションを維持する一方、113.60円付近での押し目買いを目指します。113 円割れに損切りラインを設定して大きな損失とならないようにする一方、114円台半ばでは113.60円付近で買った分だけ利食いたいと考えます。
(提供:FXプライムbyGMO)
高野やすのり
慶應義塾大学卒。チェース・マンハッタン銀行(現J.P.モルガン・チェース銀行)、スイス・ユニオン銀行(現UBS銀行)などでインターバンクディーラー業務等に従事。現、(株)FXプライムbyGMOチーフストラテジスト。
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