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高まる介護保険の重要性


超高齢化社会を迎え、介護が必要な人口は増加し、その期間も長期化する傾向にあります。また、高齢者でなくても、突然の事故などでいつ介護が必要な状態になるか分かりません。

要介護状態になれば、仕事をすることも困難になり、収入も途絶える上に、介護サービスの利用などにも、費用がかかります。介護が必要な状態になった時に、経済的に助けてくれる保険の制度が介護保険です。

介護保険には、民間の保険会社による介護保険と、2000年(平成12年)より導入された「公的介護保険制度」があります。公的制度では、40歳以上の国民は全員が加入しなければなりませんが、それだけでは不十分として、民間の介護保険に加入する人も年々増えつつあります。

生命保険や、医療保険、がん保険などと比べると、まだ認知度は低いですが、これから需要が増すと考えられる民間の介護保険の基本について、具体的な商品の例を挙げながらまとめてみました。


介護保険の支給の条件


民間の介護保険は、どのような時に支給されるのでしょうか。多くの保険会社では、公的介護保険制度の要介護状態の一定のランクに認定された際に、支給されるのが一般的です。東京海上日動あんしん生命の「長生き支援終身」は要介護2以上、明治安田生命の「介護のささえ」は要介護3以上、AIG富士生命の「愛する家族のためにいざというとき子どもの世話になりたくない保険」は要介護4以上など、保険会社によって異なります。

また、公的介護保険の適用は65歳以上ですが、民間の介護保険では年齢の下限は設けていないところがほとんどです。そのため、65歳以下の場合は、公的介護保険の要介護状態の区分に準じた保険会社所定の状態になった場合に、保険が支給されます。

条件は、「所定の状態が180日をこえて継続したと医師により診断確定されたとき」のように、期限が定められているものが多く、介護が必要な状態になってもすぐに保険金が支給されるわけではないことが多いようです。


支給の形態


支給の形態には、大きく分けると一時金と年金形式の2つがあります。一時金の場合は、保険会社の認定を受けた際に一度しか受け取ることはできませんが、その分高額の保険金を受け取ることができます。そのため、有料の老人ホームや介護施設への入所するための資金や、在宅の場合の自宅のバリアフリーへの改装などの費用として使う場合にはこちらのタイプが適しています。

支給の金額は、保険会社の商品により異なりますが、500万円前後支給されるプランが一般的なようです。「愛する家族のためにいざというとき子どもの世話になりたくない保険」のように、一時金の支給金額(500万円〜1,000万円)を選べるプランもあります。

年金形式の場合は、一生涯に渡り毎年年金を受け取れるので、生活に対する経済的な不安を軽減させてくれます。保険のプランによっても異なりますが、明治安田生命の「介護のささえ」の場合は、年額60万円ほどの年金が一生涯受け取れます。1ヶ月あたりに換算すると5万円ほどとなり、生活費の全額をまかなうほどではありませんが、介護による経済的な負担が大きくなることを考えると、月5万円の保障でも大きな安心材料になります。

一時金と年金を組み合わせたタイプの商品もあります。ソニー生命の「介護保険」の場合は、介護一時金として年間60万円の年金に加えて、60万円の介護一時金を受け取ることができます。また、「介護のささえ」の場合は年金に加えて300万円の介護一時金が支給される特約をつけることもできます。