交換しやすさも重要なチェックポイント
せっかくポイントを貯めても「有効期限」や「最低交換ポイント」の壁に阻まれ、結局は無駄にしてしまう人はとても多い。そこで事前のチェック項目として挙げたいのが、ポイント交換対象の種類や交換しやすさだ。
交換対象を利便性からみると、やはり電子マネーや共通ポイント、ギフト券、キャッシュバックなど現金に近い形で利用できるものが優位といえる。カードを選ぶ際には、ポイント交換先にこれらが含まれているかどうかを必ずチェックしよう。
汎用性が高い電子マネーや共通ポイント、金券類が便利
中でも電子マネーはコンビニやスーパー、提携店舗でも使えるなど汎用性が高い。クレジットカードのポイントを「nanaco」や「楽天Edy」いった電子マネーと交換しておけば、ちょっとした買い物にも利用できて無駄がない。
日常的に少額決済を多く利用する人であれば、電子マネー一体型のクレジットカードも便利だろう。日々の買い物や電子マネーのチャージでポイントが貯まり、そのポイントを電子マネーにも充当することができる。
WAONポイントが貯まる「イオンカード」は、クレジットカード利用で貯めたポイントを電子マネーの「WAON」としてポイントチャージしておき、イオン系列のスーパーやコンビニなどで使うことができる。1WAONポイントを1円分の「WAON」と交換できるため、少ないポイントでも使い切ることが可能だ。
同じく電子マネーの「楽天Edy」が付いた「楽天カード」も、クレジットカード利用で獲得した楽天スーパーポイントを「楽天Edy」の支払いとして利用できる。ボーナスポイントなどを除く通常ポイントのみが対象で、交換は10ポイント以上からという縛りはあるものの、1ポイント単位での交換が可能となる。
「Tポイント」や「dポイント」、「Pontaポイント」などの共通ポイントも、サービスに加盟している多数の提携先でポイントを使える汎用性の高さが最大のメリットだ。コンビニやスーパー、ファミレスをはじめ、各社が手がけるネットショッピングモールでも利用できる。クレジットカードの独自ポイントとして貯めておくよりも使いやすく、ポイント失効のリスクが低い。
このように、ポイント交換期限が迫った時や交換先に悩んだ時はとりあえず電子マネーや共通ポイント、ギフト券や商品券を選んでおけば無難といえる。ただ、金券類への交換には別途交換手数料分のポイントが発生する場合もあるので確認しよう。
貯まったマイルを無駄にしないために
一般的な交換期限である3年間で航空券と交換できるマイルを貯めるには、かなり頻繁に航空機を利用する必要がある。どうしても失効しやすいので、マイルを無駄にしない方法を知っておこう。
ANAマイルは1万マイルに達しない場合、ANAポイントに交換したうえでANAが運営するショッピングサイト「A-style」の買い物に利用できる。1万マイル以上であれば、「楽天スーパーポイント」や「Tポイント」、「nanacoポイント」など外部の共通ポイントとの交換も可能となる。
JALマイルは1万マイルから、ツアーやホテル・レストラン、旅行商品などの支払いに使えるJALクーポンと交換できる。また5,000マイルあれば、JALホームページ上で航空券やツアー代金の一部支払いに利用可能な電子ポイントとしても使える。さらに2,000マイルから自治体ポイントに交換できるのをはじめ、期間限定ではあるが2,000~3,000ポイントで他社の買い物券や施設入場券に交換可能と使い勝手がよい。
有効期限が迫っている際に、少しポイントを足せば航空券や座席のグレードアップに交換できるという場合もあり得る。その時には、マイルに交換できる手持ちカードの保有ポイントをマイルに充当するのも一つの方法だ。交換レートは下がる可能性が高いが、蓄積マイルの失効を防ぐことができる。
ポイント価値の低下など制度改悪に注意
クレジットカードのポイント制度については、1~2年に1回程度の見直しを実施しているカード会社が多い。制度見直しによって1ポイントの価値が下がることや、以前は対象だった金券券や共通ポイントと交換できなくなることもある。さらにポイント価値の低下にとどまらず、交換期限を短期に変更する可能性も否定しきれない。
このような制度改悪は通常行われているため、ホームページなどを通じて定期的に情報収集することを日頃から心がけておこう。ある程度ポイントが貯まったら、なるべく早めに交換してしまうほうが無難といえる。(渡辺友絵、フリーライター)