代ゼミ校舎7割閉鎖

大手予備校の代々木ゼミナールが校舎の7割を閉鎖することが、最近メディアで伝えられました。その理由には、少子化に加え浪人生の減少があると言われています。

代ゼミと言えば、駿台予備校や河合塾と並び3大予備校の1つであった予備校。代ゼミは、その強みであった浪人生に対する優れた講義の提供にこだわり過ぎ、外部環境の変化に対応が遅れ、ここへ来てその経営戦略の大きな変更を迫られたことになります。

その一方で、他の大手予備校はこうした時代の変化に対応してきたため、大きな経営戦略の変更にはまだ迫られていないようです。


代ゼミ含む予備校市場の現状と課題

矢野経済研究所の推計によりますと、2004年度から2013年度までの学習塾・予備校市場の規模は9000億円から9650億円の間で比較的安定して推移しています。人口減少・少子化の影響を受けて、右肩下がりの状況を予想していましたが、この推移だけみるとそれほど影響受けていないように見えます。

しかし、そこには学習塾・予備校市場内での変化がありました。少子化の影響で予備校市場は縮小している一方で、学習塾市場がその縮小を補い拡大しているのです。1990年代に200万人を超えていた日本の18歳人口は年々減少し、今年度は約118万人。そして、1992年に40万人程いた浪人生は、今では5万人程度まで減少していると言われています。

浪人生の数が減少した理由には、少子化のみならず、大学数の増加で浪人する必要がなくなってきた、また、長引く経済停滞により経済的理由で浪人する余裕がない等が挙げられます。こうした少子化と浪人生の減少・現役志向により、予備校市場はその市場規模を縮小させています。