リボミックとはどんな会社

リボミックは、アプタマー創薬のリーディングカンパニーとして、アプタマー創薬に特化した企業です。2003年、医薬品の共同開発、コンサルティングを目的として設立されましたが、その後2005年、東京大学医科学研究所中村義一教授らが研究成果を利用した新規医薬品の開発(アプタマー創薬)に特化した大学発ベンチャーとして研究開発を推進する事を決定しています。 2013年3月期の売上高構成比は創薬事業100%。主な販売先は大塚製薬54.7%、全薬工業19.8%、藤本製薬19.8%となっております。

リボミックの代表取締役でもある中村義一教授は、RNAアプタマーに関する研究を行っており、RNA研究の世界的な牽引者でもある方です。中村教授は、これまでよくわからないとされたRNAの役割が、最近明るみに出てきたことで、再び核酸医薬の開発が本格的に開始されてきています。

リボミックでは、若い研究者を中心として、経験豊富な団塊世代とが共同で取り組むことで、日本初、世界発のアプタマー創薬の開発をめざし、抗体医療で後れをとった日本の創薬力に貢献し、大学発創薬ベンチャーとしての責任を果たせるのではないかと考え会社を設立したようです。同社は、9月25日東京証券取引所マザーズ市場へ上場予定です。


バイオベンチャーとアプタマー創薬とは?

バイオベンチャーとは、バイオテクノロジーの高度な知識、技術を活かして新しい治療技術の研究開発や、新薬を作る事を目的とした企業の事をさします。東大発のベンチャー企業としては、ミドリムシで有名なユーグレナ< 2931 >があります。バイオベンチャーでは他にも、DWTI< 4576 >、大阪大学発のアンジェスMG< 4563 >などがあげられます。

いずれもまだ研究段階なので、ほとんどのバイオベンチャー企業は資金が不足している為、産学連携や国からの支援をうけている所がほとんどで赤字の企業が大半です。ただその研究や開発は、成功すると大きな収益になる可能性があり、投資家はそこに魅力を感じ資金を提供します。

今回、リボミックがリーディンクカンパニーとしているアプタマー創薬とは、「核酸」を医薬として創薬する創薬技術になります。最近、遺伝子情報や身体をつくるタンパク質の合成を担う、DNAやRNAといった核酸などの高分子化合物を利用する新薬の開発の先端技術へと変わりつつあるようです。

素材が核酸である(主にRNA)「アプタマー」は、疾患内の標的分子(タンパク質)に結合し、活性化を阻害するという点で、作用では、抗体医薬の部類に入ります。抗体医薬や、安全性と効果から新薬が次々開発されていますが、アプタマーに関しては、他の抗体医薬が30年を超える歴史であるのに対し、まだ10数年と短い期間の新しい技術開発であることや他の核酸医薬が大きな期待の割にその成果が出なかったこと、RNAの役割についての研究の進展がなかなか進まなかったこと、アプタマー創薬の特許が制限されている為、自由な参入ができない事などがあげられています。

リボミックは、数少ない特許の使用許諾を受けています。今までとはまた違った全く新しいバイオの研究事業の会社です。