景気循環から考える

アノマリーとは少し離れますが、こういった長いスパンで景気を考える際に景気循環という考え方があります。これは近代の経済活動において、ずっと成長軌道を描くのではなく、景気が下降(後退)する時期と上昇(拡張)する次期が交互に、しかもある程度定期的な周期で巡ると言われるものです。有名な4つの説があります。

1つめがキチン循環で40ヶ月周期です。大きな要因として在庫をあげています。2つめがジュグラー循環で10年周期、中期波動とも呼ばれるものです。これは設備投資に起因するとして立てられた説です。3つめがクズネッツ循環で20年周期です。要因に建築物の需要をあげています。最後の4つめがコンドラチェフ循環で50年周期、長期波動とも呼ばれるものです。これは戦争、マネーサプライ、技術革新、資源などの要素から考えられたものです。

この4つの景気循環が2012年に底をつけ、2020年に向け、すべてが上向きになっているゴールデンサイクルであるとの話しもあります。

アベノミクスのターニングポイント

安倍首相は2013年の大納会において翌年の干支にひっかけて「来年はみなさんうま(午)くいきます。この思いで頑張っていきたいと思う。来年もアベノミクスは買いです」と宣言しました。2014年の今年、第三の矢も放たれましたが、賛否両論です。まだまだ先行きは大変だと言わざるを得ないでしょう。

株価を見ても就任直後からの右肩上がりの上昇は鳴りを潜めレンジ相場となっています。現在がまさしくアベノミクスのターニングポイントと言えるでしょう。

新たな日本の未来予想図

第一の矢である「大胆な金融政策」、第二の矢である「機動的な財政政策」、そして今注目されているのが第三の矢である「成長戦略」です。その中には投資の促進もあり、大胆な規制・制度改革、投資減税などが謳われています。次の「戊亥」と「辰巳」がバブル期以来となる「戌亥の借金、辰巳で返せ」の格言にあてはまる相場になれば、日本の未来は間違いなく明るいと言えるでしょう。