3.税理士の考え方を参考にしよう

税理士が相手にするのは、税務署と企業の会計責任者だけです。が、必ずといってよいほど加入している「生命保険」「損害保険」「共済」の契約形態の確認し、場合により、担当者と応談します。小規模企業は、法人税の特別優遇税制や、年所得800万円以下に優遇税率(18%)が適応されます。

今後の政府税調の答申により、税制変更が予定されますので、退職金積立も「全損」、受け取り段階で所得税支払いか、掛け金支払い時に所得税控除枠を取るか、など『入口•出口』の相対的なアドバイスを受けてから、商品に加入しましょう。


4.一般向けの生命保険商品こそ、活用すべき

最後に、生命保険商品の活用を述べておきます。生命保険商品は、契約者を法人から個人へと移動することができる、という特徴があります。ここでメリットのある商品としては、医療保険が当てはまります。例えば、法人が契約者となり、50歳、あるいは60歳までの短期払い、保障は終身型に設定します。掛け金支払いが終了した後に、契約者をオーナー個人にするわけです。

つまり、保険料は全額損金計上でき、実質上オーナーはただで保険に加入し、持ち続けることができる、というわけです。


税制に振り回されない保険こそ、ベストな選択

一部の個人事業主や小規模オーナーにとって、共済は資産、保険は全損という考え方があるようです。共済商品は年々利回りが低下しているとはいえ、それでも20年後、30年後のインフレを加味しても、税額控除は有益といえます。これに対して、貯蓄性のある保険商品の「損金計上」策は、継続性が疑わしいといえましょう。事実、法人税の減額の見返りとして、減価償却査定の変更は、一度に損金として計上できる範囲が狭められるなどの影響がでてくるはずです。

要は、どんな税制でも太刀打ちできるような商品を持っておくこと、そして、その見直しがその都度でき、確認が用意なものを備えておくことが、自営業オーナーや小規模オーナーにとっての最大のメリットといえるのです。

自営業オーナー、小規模オーナーにとっては国の共済、損保の賠償責任保険、生保の医療保険などが非常に有効です。税制に振り回されない貯蓄型の商品を持ちましょう。