ある日、突然3億円を手に入れたら、あなたは何に使うだろうか ?  巷では、資産1億円以上を築いた投資家は「億り人 (おくりびと) 」と呼ばれている。2018年10月、億り人ならぬ『億男』という映画が公開される。

映画『億男』のあらすじ……「お金と幸せの答え」を探す

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(写真=PIXTA)

主人公・一男 (かずお) は、兄の残した借金を返しながら昼夜問わず働くどん底の生活をしていた。そんな中で宝くじ3億円が当たった。だが宝くじの高額当選者たちは、悲惨な人生を送っているという記事ばかりをネット上で目にする。不安になった一男は、起業して億万長者になった親友・九十九 (つくも) にアドバイスを求めるために15年ぶりに彼の元を訪ねた。しかし、その親友は一男の3億円とともに失踪してしまう。お金を返してもらう過程で、さまざまな億万長者と出会いながら真の「お金の在り方」を学んでいく。

作品中ではお金に関する含蓄に富んだセリフが多数登場する。ここではお金に振り回されないために知っておきたい名言を紹介していこう。

(1) 金は有益な召使いだが、無情な主人でもある

アメリカの政治家、外交官、科学者であるベンジャミン・フランクリンの名言。アメリカ独立宣言の起草委員の一人で、アメリカの父と称されている。お金は私たちが幸せになるための手段であり、それに囚われすぎてお金自体を目的にしてはいけないことを戒める一言だ。

(2) 金がないのは悲しいが、あり余るほどのお金があればその倍悲しい

帝政ロシアの小説家、思想家のレフ・トルストイの名言。文学のみならず、政治・社会に大きな影響を与えた。非暴力主義者としても知られる。お金が無いと確かに苦しいが、余らせているのはそれ以上に悲しい……お金を扱う難しさを説いた一言だろう。

(3) 保有しているお金は自由への手段だが、追い求める金銭は隷属への手段である

フランスで活躍した哲学者、政治哲学者、作曲家であるジャン=ジャック・ルソーの名言。ロック、モンテスキューと共にフランス革命、そしてのちの民主主義、個人主義、近代教育思想に多大な影響を与えた啓蒙思想家として知られる。お金を使って何をするかの重要性を説いた一言である。

(4) 金がないから何も出来ないという人間は、金があっても何も出来ない人間である

阪急電鉄・宝塚歌劇団・阪急百貨店・東宝をはじめとする阪急東宝グループ創業者の小林一三の名言。何かをやらない、出来ない理由は本当にお金だろうか。どうすれば実現できるかを考え、実行することの大切さを説いた発想と言えるだろう。

(5) 愚者はお金をもってあの世にいくために貧乏暮らしをする

ドイツの詩人、バルトルト・ハインリヒ・ブロッケスの名言。バロックの伝統に従い、1715年にドイツ語使用協会を設立した。自分が何を大切に生きているのかを問いかけられるような一言だ。

(6) 樫だけが樹ではない。バラだけが花ではない。その他大多数のつつましい富がこの世を豊かにしている

19世紀イギリスの詩人・エッセイストであるジェイムズ・レイ・ハントの名言。お金だけあっても人生は豊かにはならない……、愛する家族や友人、生きがい、そういったものがあって人生が豊かになるのではないだろうか。

(7) 賢者でさえ、お金を取りにくる人間よりもお金を持ってくる人間を歓迎する

ドイツの科学者、風刺家であり、親英家として知られていたゲオルク・クリストフ・リヒテンベルクの名言。ドイツで初の実験物理学専門の教授となった。樹状の奇妙なパターンを発見したことでも知られている。誰しもが自分にGiveしてくれる人を歓迎する。そうであるならば、自分が普段から周囲の人にGiveが出来ているか、歓迎されるような行いができているか、意識できているかを顧みる良い一言だ。

(8) お金を稼ごうと思ったら、お金を使わなければならない

古代ローマの劇作家、ティトゥス・マッキウス・プラウトゥスの名言。娯楽性を重視した喜劇でエンターテイメントに飢えた人々の心を満たした。お金を稼ぐためには、リターンがある投資をする重要性を説いているのではないだろうか。

(9) お金儲けがうまい人は、無一文になったとしても自分自身という財産がある

フランスの哲学者、アラン (本名エミール=オーギュスト・シャルティエ) の名言。哲学教師として活躍する一方、アランのペンネームで多数の本や記事を精力的に発表した。「幸福論」は世界の三大幸福論の1つと言われ、世界中で翻訳され古典的に読み継がれている。人生100年時代、スキルや人脈といったヒューマン・キャピタル (人的資本) の重要性を再認識させられる一言だ。

(10) 自分のポケットの中にある小銭は、他人のポケットの中の大金より価値がある

近世スペインの作家、「ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャ」の著者ミゲル・デ・セルバンテスの名言。他人のものを羨んでも仕方がない、自分が持っているものにもっと目を向けることの大切さを説いた一言だと言えよう。

お金がすべてではないと言うが、お金が無ければ生きていけないのは事実であり、価値観は人それぞれ違う。自分自身はお金とどのように向き合い、付き合っていくのか。これからの人生を豊かにするためにもお金について一度考えてみてはいかがだろうか。(提供:大和ネクスト銀行


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