2019年2月14日(木)Market Talkの内容

●やっと日経平均が21,000円を超えましたが、このまま上昇気流に乗れそうですか?

このまま上昇気流にのってほしいところだが、今日から始まった米中閣僚級協議の行方を確認してからだろう。また金の価格が高止まり、安全資産とみられている米国債から資金が出て行かないということは、まだマーケットが疑心暗鬼で不安心理が残っていることの表れ。ただ、楽観や悲観一辺倒に偏る方が危ないので、これだけ株価が戻ってきた - 中国株もトレンドがかわりつつあり日本株も浮上のきっかけがでてきている。このようにこういうときでもまだ慎重な姿勢が残っているほうが株価の上値余地があるということだろう。

●好決算や米国株高をうけて、ようやく日本株も戻り基調ですが、このまま為替が安定すれば、3月末の日経平均はどの位でしょうか?

22,000円も十分ありうるだろう。22,500円どころを目指して上がっていってくれればと思う。

●ようやく日経平均が21,000円を超えてきましたが、米中貿易戦争の終結を織り込んでのものだと思います。もし、決裂となればどのくらいまで下げますか?

一瞬で1000円ぐらいは下げるだろうが、それで結局は出尽くしということになるだろう。あとはそれ(決裂した状況)が新状態であるとしてやっていくしかないという割り切りが徐々にでてくるのではないか。

●日本株は、まもなく上昇相場から調整に入ると思いますが、その場合の日経平均の下値目途はどのくらいだと思われますか?

21,000円を割るとしてもそんなに深押しはしないのではないか。ここから本決算ぐらいまでは深い押しはなさそうに思える。

●4月までの見通しは?

4月、それからその先までは良いと思う。問題は5月のGWで、当然GWの前に利益確定売りがでると皆が思うだろうが、逆に長い目線で手じまい売りをしたところを買いたいという人も出てくるだろう。そのためには今度の決算での来年度の見通しがどの程度強く出てくるか、が一番のポイントになるだろう。それまでに足元の景況感のだるさがどこまで払しょくできるかということだと思う。

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広木隆(ひろき・たかし)
マネックス証券 チーフ・ストラテジスト

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